第102回箱根駅伝(1月2、3日)で往復路、総合のトリプル新記録で史上初の同一チーム2度目の3連覇(計9度目)を達成した青学大で、1区出場を予定していながら体調不良で無念の欠場となった荒巻朋熈(4年)が、別府大分毎日マラソン(2月1日)に出場する。

 荒巻は堅実な走りが持ち味。

原晋監督(58)も「1区に最適の選手で、調子よく仕上がっていた」と期待していたが、昨年末に胃腸炎と38度の熱発のアクシデントが発生。当日変更で、小河原陽琉(2年)と交代し、最後の箱根駅伝は出番なしとなった。大事には至らず、3日には体調が回復し、8区で区間新記録の区間賞と力走した塩出翔太(4年)の10キロ地点の給水係を務め、箱根路を50メートルだけ「快走」した。

 3日の箱根駅伝終了後、荒巻は「10キロの給水で並走した時『塩出は絶対に区間新が出る』と確信しました。今までで一番、動きがよかった。4年間、ずっと一緒に走ってきたので分かります」と笑顔で明かした。荒巻の献身的なサポートに塩出は「荒巻は悔しいはずなのに明るく励ましてくれた」と深く感謝した。

 卒業後、IT関連の企業に就職し、競技の第一線を退く荒巻は、箱根駅伝を「引退レース」として全身全霊で最後の晴れ舞台に向けて準備していた。チームは最高の結果を残したが、競技者としては悔いが残った。

 「このままでは終われない、というような個人的な思いよりも、これまで僕を応援してくれた方々のために最後の走りをお見せしたい」と荒巻は静かに話した。

 原監督に相談し、再度の引退レースとして別府大分毎日マラソン出場を直訴。別大マラソンの開催要項には「申し込み期間は25年12月1日まで。

日本学生陸上競技連合、都道府県陸協など推薦がある選手などはこの限りではない」と明記されており、出場登録が間に合う見込みとなった。

 箱根路の激闘から4日。青学大は7日午前5時45分集合の朝練習から第103回箱根駅伝に向けて本格始動した。荒巻は朝に約10キロ、午後に約23キロを走り込んだ。

 別大マラソンには、5区で1時間7分16秒の圧倒的な区間新記録をマークし「シン山の神」&「4代目・山の神」を襲名した黒田朝日(4年)、塩出も出場する。4年間、苦楽を共にした盟友と一緒に正真正銘の「引退レース」に臨む。

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