西武からポスティングシステムを利用し、今季から米大リーグのアストロズでプレーすることが決まった今井達也投手(27)が8日、移籍のあいさつのため西武の本拠地・ベルーナDを訪問。16年ドラフト1位での入団からこの日に至るまでの9年間の日々を振り返りながら、支えてくれたファンへ、最後のメッセージを送った。

 雲一つない所沢の青空のように、今井が晴れやかな表情で語り出した。5日(日本時間6日)に新天地での入団会見を終え、7日に帰国。一夜明け、メジャー挑戦の背中を押してくれた広池球団本部長らに移籍のあいさつをするため、古巣を訪問した。在籍した9年間を振り返り最初に口を突いたのは、3年連続の2ケタ勝利を成し遂げ夢の舞台への扉を開いた達成感ではなく、後悔だった。

 「チームの役に立てたのは最後の3年で、それまでの6年は自分でも納得してない。ドラフト1位でずっと期待してもらったけど、まだまだ応えきれていない部分の方が多かったのは心残り。どうしても最後、優勝して終わりたかった。そこが唯一やり残したことかな」

 16年夏の甲子園で作新学院をエースとして54年ぶりの優勝に導き、同年ドラフト1位で西武に入団。若気の至りからやんちゃな部分があったと自覚しているからこそ、育ててくれた球団には感謝の思いが尽きない。

 「(松井)稼頭央さん、(元監督の)渡辺さん、辻さん、(現監督の)西口さん始め、コーチの方などにいろいろ教えていただいたことは、国は関係なく大事にしていきたいなと思います」

 昨年11月に行われたファン感謝祭では、イベントの最終盤、ファンに最後の別れを告げる際に思わず男泣き。9年間を過ごした“ホーム”からの卒業には胸にこみ上げるものもある。

 「ずっと一緒にプレーしてきた選手もいますし、短い期間しかプレーできなかった選手もいますけど、寂しさはもちろんあります」

 入団会見では英語で自己紹介し、アストロズの「H」ポーズを披露。

早くも現地ファンの心をつかみはじめている。新入団選手には「自分のこれだけは譲れないという芯を持って、ぶれずにやってもらいたい」とエールを送った右腕。誇りを胸に、獅子のエースが世界へ羽ばたく。(大中 彩未)

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