女子プロ野球の埼玉アストライア、女子日本代表で活躍した川端友紀さんがこのほど、女子硬式野球ZENKO BEAMSの助監督に就任した。9日、埼玉・ふじみ野市内で行われた今年最初のミーティングであいさつ。

新人4人を含む21選手の顔を見渡しながら「技術だったり、気持ちの持ち方をいろいろと伝えていけたらと思います。気軽に話しかけてくれたらうれしいです」と柔らかな笑みを浮かべた。

 2010年に当時の女子プロ野球京都アストドリームスに入団すると埼玉アストライア、エイジェック、九州ハニーズでプレーし、日本代表で女子野球W杯に4大会連続で出場。好守の遊撃手で左打席からのシュアーな打撃で11年には打率4割6厘で2年連続首位打者に輝くなど日本の女子野球界をけん引してきたが、24年限りで現役を引退した。進路を模索している時に、日本代表でチームメートだったBEAMSの中島監督、警備、人材派遣などを展開するZENKOグループの海野弘幸CEOから熱心に誘われた。「チームの方針、女子野球に対する思いをお聞きして、チームに関わることができたらと思って」と転身を決断した。

 これまで選手兼任で後輩にアドバイスしてきたことはあったが、指導者としてコーチに専任するのは初めて。「自分のプレーを見せながら指導するのと、指導だけで伝えていくところは全然違うのですが、自分のスタイルは崩さずに選手としっかり向き合って伝えたい。選手目線でできたら」と理想を口にした。中島監督も「長年一緒にやってきているので、私がどういう野球をするかというのもわかっていると思います。打撃、内野守備といった技術面ではすごく頼りにしています」と全幅の信頼を寄せている。企業チームとあって選手は野球と仕事を両立させている。

「仕事一流・野球一流」と目標を掲げる海野CEOは「女子野球の指導者をもっと作っていかなくては」と普及、発展に期待をかけている。

 ヤクルトで首位打者に輝いた兄の慎吾も昨季限りで現役を引退。今季から2軍打撃コーチとして若手の指導にあたる。偶然にも兄妹そろって同じ時期に指導者としての道を歩み始めることになった。父の末吉さんも中学硬式野球の大阪・貝塚ヤングの監督。帰省した際には「親子全員、指導者になったねみたいな話をしました」と笑みを浮かべた。

 昨年、チームは第20回全日本女子硬式クラブ選手権大会で2度目の優勝を果たしたが全日本女子硬式野球選手権は8強、リポビタン杯争奪プレミアヴィーナスリーグは2位に終わった。目指すのは3大会制覇。さらには女子野球の普及、発展も視野に入れる。「このチームで女子野球の発展、選手の育成に関わっていけたら」と川端助監督。女子野球の“レジェンド”の新たなステージが幕を開けた。(秋本 正己)

編集部おすすめ