テニスの今季4大大会開幕戦、全豪オープンがオーストラリア・メルボルンで幕を開ける。18日から本戦が始まる2026年大会は、12日からの予選が大注目だ。

日本は男子が5人、女子は3人が出場予定で、本戦切符を目指ししのぎを削る。24年全豪ジュニアを日本男子として初めて制した坂本怜(19)=IMG=ら台頭する若手、元世界4位の錦織圭(36)=ユニクロ=ら復活を目指すベテランが入り乱れ、下克上や弱肉強食の壮絶な戦いが繰り広げられる。優勝へひたむきに戦う本戦ももちろん、今年は予選が熱い。(構成・吉松 忠弘)

 予選は3試合を勝ち上がって、ようやく本戦入りの切符を手にする。4大大会の予選は、本戦で1回勝つことよりも、勝ち上がるのが難しいと言われる。そこに坂本が自身初の4大大会本戦入りを懸け、25年に続く2度目の予選に挑む。

 昨年の全豪予選は、世界369位で主催者推薦枠での出場だった。1回戦で同136位、第26シードの米国選手に、わずか2ゲームしか奪えずに敗退。全豪ジュニア王者とはいえ、プロの世界で簡単に通用するはずもなかった。

 しかし、25年は1年間で、大きく成長した。ツアー下部のチャレンジャー大会で2度の優勝。トップ100の3選手から勝ち星を挙げ、9月の国別対抗戦デビス杯対ドイツでは、代表デビューを果たした。

24年末400位台だった世界ランクは、11月に最高159位をマークした。

 世界ツアーを統括するATP(男子プロテニス協会)には、「ネクスト・ジェン(次世代)」と称される20歳以下のカテゴリーがある。12月には、その年の20歳以下世界ランク上位8人が出場するファイナルも開催される。ATPは何度も坂本を、次世代の若手として取り上げた。

 195センチという日本人離れした規格外の長身が武器だ。3メートルを超す高さから打ち下ろされるサーブは豪快そのもの。長い手足を使い、コートをカバーし、フォアの強打を軸に攻撃する。錦織と同様に、日本協会の盛田正明名誉顧問が設立したテニス基金の援助を受け、15歳で米IMGアカデミーに留学した。

 怖いもの知らずの10代だ。ひょうひょうとし「そのうち、天下を取りますよ」と話す。全豪ジュニア優勝時に「ラケットが『すごいよ』と俺に話しかけてきた」とウィットに富んだ“エピ”も披露した。Z世代ど真ん中の大型新人が、大物の予感を抱かせる。

 ◆坂本 怜(さかもと・れい)2006年6月24日、名古屋市生まれ。19歳。6歳でテニスを始め、錦織同様、日本テニス協会の盛田正明名誉顧問が設立したテニス基金の援助を受け、22年に米フロリダにあるIMGアカデミーに留学した。24年全豪オープン・ジュニア優勝は、4大大会ジュニア日本男子シングルス史上2人目の快挙。同年5月にジュニア世界1位に輝いた。24年9月にプロ転向。トレードマークは勝利の後に見せる「侍パフォーマンス」。195センチ、78キロ。

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