東京六大学野球リーグ・慶大のコーチに元巨人内野手の上田和明氏(63)が就任したことが11日、分かった。主に内野守備を担当する。

1日付で学生野球資格を回復し、年明けから指導に当たっている。

 上田氏は慶大4年だった84年春の早慶戦で3戦連発の離れ業を演じ、同年夏のロス五輪では日本代表として金メダル獲得。その秋のドラフト1位で巨人に入団した。堅守の内野手として存在感を示し、89年6月8日の大洋戦(横浜)では3―3の延長12回2死、途中出場で欠端光則からプロ1号決勝ソロを放った。涙の決勝弾は、“平成巨人の名シーン”としてG党の語りぐさだ。

 93年に引退後はコーチ、球団職員として巨人を支えた。昨年まではジャイアンツアカデミーの副校長を務めていたが、12月31日付で退団。慶大の堀井哲也監督(63)は1学年上の先輩で、3年前から母校コーチ就任のラブコールを送られていた。「堀井監督じゃなかったら、巨人に残っていたと思います。社会人と大学でも日本一を経験されている、その教育法を勉強したくて、オファーを受けました」と経緯を語った。

 堀井監督も「プロのいろんな経験を伝えてほしい」と期待した。慶大は昨季、3季連続5位と苦しみ、復活へナインの士気も高まる。

この日もノックを求める内野陣が続々と上田氏の下に集結した。「まだまだ元気もあるし、やる気に満ちています」と上田氏。巨人で培った知見を若者に伝授し、母校へ恩返しする。

 ◆上田 和明(うえだ・かずあき)1962年8月3日、愛媛県生まれ。63歳。八幡浜、慶大を経て84年ドラフト1位で巨人入団。堅守の内野手として通算203試合に出場し、打率2割2厘、5本塁打、18打点。93年に現役引退後はコーチ、球団職員として長年チームを支えた。84年ロス五輪野球日本代表で金メダルを獲得。右投右打。

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