群馬県前橋市長選は12日、投開票が行われ、妻帯者の市職員(退職)とのラブホテル密会騒動で辞職し、出直し立候補となった小川晶氏(43)が当選した。群馬県の山本一太知事や自民国会議員・県議など自民系がこぞって支援に回った丸山彬氏(40)ら無所属新人4人を破り、再選となった。

市によると、任期は13日から、1期目の残り2028年2月まで。

 午後7時の開票から数分。報道各社で当確の報が寄せられ、市内ホテルに集った支援者から大声援と拍手が鳴り響いた。当初は勝利スピーチを選挙事務所で行う予定だったが、急きょ大箱の市内ホテルに変更。騒動により注目度が高かった選挙戦で他を寄せ付けない圧勝劇は、市長在任1年9か月の市政運営が一定評価された形だ。

 小川氏を巡っては、昨年9月24日に年上で部下でもある市役所男性職員とラブホで複数回密会していたと報じられた。同日に会見した小川氏は、男性と10回以上ラブホで面会したことを認めた上で「男女の関係はない」と主張。ラブホ使用は「誰の目にも止まらない、周囲を気にせずに安心して相談ができる場所だった」と釈明していた。

 小川氏は立憲民主、国民民主両党の市議らから支援を受けた。小川氏の陣営関係者は「彼女の言うことが正しいということ、何らかの形でハメられたのではないかということが、選挙中に市民に理解されてきたのではないか」と分析。一方の丸山氏の陣営関係者は「不倫疑惑の人なのに、選挙期間中に『周囲から攻撃されるかわいそうなヒロイン』になっていった。わけ分からん」と嘆いた。

 群馬県は歴代首相を多数輩出するお国柄。無所属の出馬とはいえ過去民主党、民進党の県議として歩んできた小川氏の完勝は、今月にも解散総選挙がウワサされている衆院選の行方にも影響を及ぼしそうだ。

 ◆小川晶氏のラブホ面会騒動の経過

 ▼2025年9月24日 妻子のいる年上の市役所幹部職員とラブホテルに通い詰めていたとの一部週刊誌の報道を受け、会見。男性と10回以上ホテルに行ったことを認めた一方で「相談に乗ってもらっていた」と肉体関係を否定。

 ▼同25日 小川氏は公務の大半を欠席。山本一太群馬県知事は「10回以上2人でラブホテルに行って、男女の関係はなかったとは誰も納得しない」と批判。

 ▼10月13日 市民との対話集会で「約束した選挙公約を進めるのが責任だ」と市長続投に意欲

 ▼同17日 自身の給与を5割減額した上で市長を続投すると表明

 ▼11月13日 市議会主要会派が、辞職しなければ不信任案提出と申し入れ

 ▼11月14、15日 地元FM番組に2日連続生出演。ラブホについて「不適切な場所を選んでしまった。申し開きができず深く反省する」と謝罪

 ▼同27日 市長を辞職

 ▼12月9日 小川氏とラブホ面会していた相手の男性幹部職員が停職6か月の懲戒処分に

 ▼12月17日 市長選立候補を表明

 ◆小川 晶(おがわ・あきら)1982年12月21日、千葉県生まれ。43歳。中央大法学部在学中の2005年に司法試験に合格。卒業後の07年から前橋市内の法律事務所で弁護士勤務。

11年に民主党公認で群馬県議選に出馬し初当選。4期務めた。24年前橋市長選で、自民・公明推薦の現職を破り初当選。25年9月に市役所職員とのラブホ密会疑惑が報じられ、同11月に辞任した。

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