将棋のユニバーサル杯第52期女流名人戦(主催・報知新聞社ほか)五番勝負第1局が18日、島根・出雲市の「出雲文化伝承館」で指され、挑戦者の西山朋佳女流二冠(30)=白玲、女流王将=が福間香奈女流名人(33)=清麗、女王、女流王座、女流王位、倉敷藤花=に108手で勝利した。第2局は30日に大阪・高槻市「関西将棋会館」で指される。

 縁結びの神様は西山の結婚を祝福するかのように、勝利を届けた。体調不良で思うような結果を出すことができなかった昨年から一転、2026年最初のタイトル戦を勝利で飾った西山は「ひとまず勝ててよかった」とほっと一息をついた。

 序盤から互いが主張を続ける積極的な将棋。時間を使い△7二玉と引いた38手目は「△6四歩との比較に悩んだけど、歩や香の価値が高い」と冷静に判断。終盤は攻め合いになり「ちょっとぎこちない指し回しになって、混沌(こんとん)としてきた」と反省を口にしたが、主導権を離さなかった。

 女流名人戦に出場するのは4期連続4度目。毎年、同所で対局を行っていることから「おかえりなさいって言ってくださる。すごく温かく接してくださっているなというのはすごい感じています」と笑顔。前夜祭では昨年11月に発表した一般男性との結婚を祝福され「出雲という縁結びゆかりの地にご利益をいただいたのかなというふうに、ありがたく思っております」と幸せオーラを振りまいた。

 結婚してからこの日までの対局はわずか5局。同期間を「ゆっくり過ごしていました。これまでは(対局間隔が短く)絶対不可抗力で将棋をやっていたけど、一回離れられて、短いけど休養としてよかった」。

 期間中は将棋から離れ「手続きをこなしつつ、遊びつつって感じ。役所関連だったり、氏名変更だったり」と夫婦水入らずの時間を過ごした。生活もがらりと変化。女流棋士としては西山姓で続けているが、私生活では夫の姓(非公表)に合わせる。「(新しい)苗字を見慣れて、呼ばれ慣れました」とほほ笑んだ。

 次局は30日、故郷・大阪の関西将棋会館で行われる。「少し間が空いての第2局で、手番も決まっている。久しぶりの高槻での対局なので、しっかり準備して臨みたい」。結婚後初の凱旋対局で、女流名人に王手をかける。(中西 珠友)

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