楽天から海外FA宣言し、巨人に新加入した則本昂大投手(35)が19日、都内で入団会見に臨んだ。通算120勝&48セーブ、3年総額13億円の大型契約で加入した右腕は「やれる自信はある」と2度口にして決意表明。

先発ローテーションでの年間フル回転を誓った。23年以来となる規定投球回到達、4年ぶりの2ケタ勝利を目標に掲げ、チームの2年ぶりリーグ優勝、14年ぶり日本一に貢献すると宣言した。

 無数のフラッシュに照らされ、ギュッとマイクを握った。「緊張してます」と則本は少し笑った後、新天地での青写真を描いた。「1年間ローテーションを勝ち取って、規定投球回に乗って2ケタ勝利したい。僕も日本一になりたい」。マウンドと同様、腹を決めた勝負師の顔つきだった。

 メジャー挑戦も視野に、約2か月半熟考を重ねての国内移籍。「すごく長く悩んだ。最後、自分に改めて問いかけた」。目標は、40歳まで第一線で現役を続けること。「複数年の提示をいただけたのは僕にとって本当に心強かった。

ここで投げたい、このチームで頑張りたい。それが一番の理由です」。熱意あふれるオファーで心が動いた。

 直近2年はリリーフ。24年のセーブ王でもあるが、阿部監督には「先発ローテに入ってくれたら」と大きな期待を寄せられている。ルーキーイヤーから6年連続、通算8度の2ケタ勝利。約20分の会見では終始謙虚に質疑応答したが、3年ぶり先発復帰への思いを問われた時は目の色が変わった。「11年間はしっかり先発ローテーションを守ってきたので。やれる自信はあります。先発として1年間戦うための体づくりにシフトして今、やっている。やれる自信はありますし、体の状態も昨年よりはかなりいい。早く実戦がしたい」

 1年目から6年連続170イニング以上をマークし、23年も155イニングで規定投球回をクリアした剛腕。

昨季先発不足に苦しんだチームにとっては不可欠な戦力で「自信」を裏付ける実績も十分にある。生まれは滋賀。幼少期は阪神ファンだったがテレビをつければいつも巨人戦が目に入った。15勝で新人王に輝いた13年は巨人との日本シリーズを制し楽天初の日本一。通算100勝を達成した22年6月12日も巨人戦。「そのユニホームを着て野球ができるのはすごく誇らしいし何か縁を感じます」と襟を正した。

 35歳での一大決心。性格的にも、新たな環境に飛び込むのは得意なタイプではない。不安と闘う中、1学年上で同期入団でもある前巨人の菅野智之(オリオールズからFA)に移籍決定の連絡をした。「どんな決断でもノリが選んだならそれが正解だよ」。兄のように慕う先輩からのエールで背中を押された。「僕は『行け』と言われたところで投げるだけなので。

ジャイアンツのために、がむしゃらに腕を振りたい」。オファーは3年契約。粉骨砕身、持てる力全てを注ぐ。(堀内 啓太)

 ◆則本 昂大(のりもと・たかひろ)1990年12月17日、滋賀県生まれ。35歳。八幡商で3年夏に県4強も甲子園出場なし。三重中京大を経て2012年ドラフト2位で楽天入団。2リーグ制以降初の新人から4年連続開幕投手。14年から5年連続奪三振王。8試合連続2ケタ奪三振(17年)のNPB記録保持者。178センチ、82キロ。右投左打。

今季年俸4億円(推定)。

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