全米野球記者協会(BBWAA)ニューヨーク支部主催の表彰イベントが、24日(日本時間25日)、ニューヨーク市内で行われ、満票でナ・リーグMVPを受賞したドジャース大谷翔平投手らが参加した。華やかな濃紺のスーツ姿で登場した大谷は流暢な英語で約3分間のスピーチを行い、大きな拍手と歓声で祝福された。

 プレゼンターとして、米スポーツ・イラストレーテッド誌のシニアライターであり、約40年以上にわたってメジャーリーグを取材してきたトム・ヴェルドゥッチ記者が登壇。ユーモアを交えたスピーチで、大谷を迎えた。

 スピーチは以下の通り。

 「今夜の晩さん会の食事はどうですか? セレブなシェフが午後を費やしました。それは、ショウヘイ・オオタニのおかげです。FDR(NYの主要道路)を使って家に帰る人、路面の穴ぼこは直されています。これもショウヘイ・オオタニのおかげです。

 偉大なスポーツライターのロジャー・エンジェル記者は、かつて私に言いました。『私はベーブ・ルースがプレーするのを見たことがある。彼がラクダ毛のコートを着て、マンハッタンを歩いている姿を見た』と。私は、ワオ、それは野球の神話じゃないかと思ったんです。

 そして我々の時代には、ショウヘイ・オオタニという伝説になりつつある存在がいます。

いくつか数字をご紹介します。大谷のような存在は他にありません。55本塁打を放ち、防御率は2・87。時速100マイルを超える打球が202本ありました。MLB最多です。クレイジーな数字です。時速100マイルの投球が39球あり、先発投手では2番目に多い。これもクレイジーです。3年連続で満票のMVP。そんなことを成し遂げた人は、かつて一人もいません。こうした数字はいくらでも続けられます。プレイステーションでも再現できません。

 確かにそれらは感嘆すべき数字です。しかし、それ以上に感嘆すべきなのは、彼という人間そのものです。彼を見ると、リスペクトという言葉が浮かびます。野球への敬意、対戦相手への敬意、審判への敬意、ファンへの敬意、競争への敬意。だからこそ、親御さんは安心して子どもに大谷のジャージーを買い与えられるのです。もちろん、自分のために買ってもいい。実際、彼のような選手は他にいません。

 彼はこの世代を代表するレジェンドになりつつあります。誇張ではありません。いつの日か、皆さんは過去を振り返り『私はショウヘイがプレーするのを見た』と人に語ることができるでしょう。こんな選手を再び見られるかどうかは分かりません。だからこそ、今を楽しんでください。

私たちが目の当たりにしていることを決して当たり前だと思わないでください。グランドキャニオンを見ることに慣れないのと同じです。それほど特別なのです。

 こんなことをすべてやってのける人を紹介できるのは大きな栄誉です。彼ならラクダの毛のコートだって着こなせるでしょう。2025年ナ・リーグMVP、ショウヘイ・オオタニです」

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