馬トク報知で今年から始まった過去の名勝負を当時の記事を中心に振り返る【競走伝】。今回はブロードアピールが勝った2000年のシルクロードSを取り上げる。
直線は誰の目にもマイネルラヴとタイキダイヤのマッチレースかと思われた。その時だ。大外を豪快に伸びてきたのがブロードアピールだった。
4コーナーでは後方から3番手の位置だったが、外に持ち出すと追われるたびに力強さが増していく。芝が飛ぶような不良場場も関係ない。メンバー中最速34秒5の末脚で内の2頭を飲み込むと、一緒に伸びてきたトロットスターもねじ伏せた。連闘もなんのその、6歳での重賞初制覇だ。
殊勲の武幸は「1200メートルなので、ずっと気合をつけっ放しだったけど、直線で馬場のいい外に出したら素晴らしい伸びを見せてくれました。強い競馬でした」と笑みを浮かべた。
松田国調教師は「イメージ通りの流れだったね。具合のいい時の連闘は成功するんですよ」と計算通りの結果に胸を張った。
その後も豪快な末脚を武器に芝で6勝、ダート7勝と二刀流の活躍で重賞6勝を挙げたブロードアピール。9歳まで長く現役を続けた末、2002年3月に引退で繁殖入り。21年9月8日、けい養されていた北海道日高町のヴェルサイユリゾートファームで老衰のため天国へ旅立った。27歳だった。
子供から大物は出なかったが、8頭が勝ち上がり、孫の世代からは2018年日本ダービー馬、ワグネリアンも出た。
ちなみに、ブロードアピールのシルクロードS勝利は、今や日本を代表する金子真人オーナーにとっては、まだJRA重賞5勝目。金子オーナーの初期を代表する個性派としてもファンの間で知られている。



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