高市早苗首相(64)と近い萩生田光一幹事長代行(62)が自民党の公認候補として立候補する東京24区は、全国屈指の注目選挙区だ。萩生田氏は前回の24年衆院選で、自民党派閥の裏金問題のため党の公認を得られずに無所属出馬。

今回は首相側近として負けられない戦いに臨む。公明党と立憲民主党が合流して設立された新党・中道改革連合は、前回選挙で出馬した有田芳生氏(73)に代わって細貝悠氏(32)を擁立。公明党の連立離脱の一因ともなった萩生田氏の8選阻止を狙う。

 28日は八王子市内を数か所、演説や集会で回った萩生田氏。選挙戦初日の27日は、同市内で選挙カーに立つと、スピーチは親密な関係にある高市首相を意識したものだった。「私は高市政権を生み出した『製造責任』があります。脇でしっかり支えていかなければいけません」と側近の立場を強調。「私の基本政策は『人づくりこそ国造り』。子どもたちの教育現場に目を配れる環境を作る」と主張した。

 公明が自民との連立を解消して以来初となる国政選挙。公明は立民と合流して「中道改革連合」を結成した。1999年から26年にわたって自民と蜜月を築いてきた「公明票」をそのまま中道が確保できるのかも、選挙戦の大きな焦点となっている。

 萩生田氏は前回衆院選で、自民党派閥の裏金問題により党の公認を取り消された。それでも高市氏ら多くの自民党議員らが応援演説。非公認の中、自身が代表を務める自民党支部に党本部から政党交付金2000万円支給される騒動も勃発(ぼっぱつ)したが、7万9216票を得て当選。対抗馬の立憲民主党・有田氏に7533票差で辛勝した。

 選挙戦突入直前の25日。萩生田氏は八王子市内で行われた集会後、公明票の行方について「応援してくださる方はいらっしゃると思いますよ」と自信の言葉を口にした。首相の側近としての立場と、支援を受けてきた公明との愛憎関係。今後の政界の行方を占う選挙を、萩生田氏は戦っている。

 中道改革連合から出馬した細貝悠氏は、東京都議会議員を1期務めた若手。経験豊富な蓮舫参院議員のスタッフらが陣営の脇を固める。28日は八王子駅前などで演説し、期日前投票も行った。演説では「公明正大に、行き過ぎた自国優先主義ではなく戦争を起こさせない社会を作る」と政策を語った。

 細貝氏の応援演説に入った公明党幹事長の西田実仁参院議員は、公明票が東京24区で3~4万あることを認めたうえで、中道か自民のどちらに多く流れるのかについては「調査はしているが、いまは言えない」と述べた。

◆東京24区(八王子市の一部)立候補者

 細屋 椋  30 国新

 与倉さゆり 41 参新

 深田 もえ 47 無新

 萩生田光一 62 自前〈7〉

 細貝 悠  32 中新

※敬称略、届け出順。年齢は投開票日現在。カッコ内は当選回数。

編集部おすすめ