近江の最速148キロ右腕・上田健介(2年)が、山田陽翔(現西武)らを擁して準優勝した22年以来の旋風を巻き起こす。「うれしい。

0点に抑えてチームを勝たせたい」。当落線上の近畿8強から2年ぶり8度目の春切符だ。プロ注目のエースは、自身初の聖地での零封劇をイメージ。「優勝できたらいい」と波に乗り、滋賀県勢の悲願・甲子園初優勝まで見据えた。

 身長182センチからスリークオーター気味に繰り出す投球は直球が主体。最速150キロ超えも目指し、今冬は下半身の筋トレにも励んできた。昨秋は県大会で優勝も、近畿大会では準々決勝で同県の滋賀学園に1―2と9回サヨナラ負け。「甘い変化球を打たれて負けにつながった。課題はコントロール」と敗戦を糧に、制球面も磨いている。

 地元の和歌山ホークスに所属した中学時代は、外野手がメインで投手兼任。中学3年で143キロをたたき出し、高校から投手に専念している。「今は打撃には自信がない」と今春導入のDH制に苦笑いしたが「真っすぐで押す投球を見てほしい」と強みには胸を張る。

昨春に勇退した多賀章仁前監督(66)=現総監督=からバトンを受けた01年夏の甲子園準V時の捕手、小森博之監督(42)は聖地初采配へ向け「DHは使います」とし「上田はポテンシャルが高く、伸びしろしかない」と期待を寄せた。

 帽子のつばに「愛」の1文字を記す上田。「好きな言葉なので」と照れくさそうに笑い、家族愛や師弟愛やチーム愛に感謝しながら、こん身のストレートを投じる。(田村 龍一)

 ◆上田 健介(うえだ・けんすけ)2008年11月15日、和歌山・かつらぎ町生まれ。17歳。妙寺小6年時から妙寺少年野球クラブで野球を始める。妙寺中時代は和歌山ホークスで中堅手と投手。近江では1年秋から背番号「1」。2年春はケガでベンチ外も、同夏に「18」、同秋から再び「1」。182センチ、80キロ。右投右打。好きなプロ野球選手は山本由伸(ドジャース)。

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