甲子園に「石原ゆうじろう」がやって来る。昨年秋の近畿大会で優勝した神戸国際大付は、5年ぶり6度目のセンバツ出場が決定。

主砲の石原悠資郎(ゆうじろう)外野手(2年)は、昭和の大スターから名前を授かった強打者だ。昨年秋に最も重い時で117キロだったという体重を106キロに絞るダイエットにも成功。強打の近畿王者を引っ張る大砲が、聖地のニューアイドルを狙う。

 精悍(せいかん)さを増したスター候補が聖地への切符を手にした。秋の全国デビューから2か月半。明治神宮大会3試合で5本塁打の強力打線の主役を張る石原悠は「長打で勢いを」と宣言した。神宮の右中間に豪快な一発を運んだパワーを甲子園でも発揮する。

 母方の祖父・宮崎一一(かずいち)さん(享年77)が昭和の大スター・石原裕次郎さんの大ファン。「石原と言えば『ゆうじろう』やろう」と名付けられた。野球経験者で、いつも「甲子園に行けよ」と激励してくれた祖父は昨年4月に肺炎で他界。正月に墓前に手を合わせ「甲子園でいいところを見せるよ」と約束した。秋の活躍で注目が集まるが、重圧は「全くない。

うれしい」と笑顔。「めちゃくちゃ気に入っています」という名前を、さらに広める時が来た。

 高校通算15発の実力は決して“名前負け”せず、178センチ、106キロの体もインパクト十分。一方で、117キロだったという秋にダイエットを宣言し、ひと冬で11キロの減量に成功した。青木尚龍監督(61)に紹介された個人トレーナーの下で筋力強化と並行。ナインが1食1キロの米で増量に励むなか、石原悠だけは300グラムだけだった。1年時に120キロに達していた大食漢は、大好きなお菓子もグッと我慢。目標は90キロ台だが、体のキレが増したことで「軽く打っても、打球がめちゃくちゃ飛ぶ」と実感中だ。

 青木監督からの呼び名は「トラじろう」。指揮官は「名前が良すぎるから」と笑いながら「スイングが強い。キャラもいい」と中心選手として信頼した。カラオケの得意曲は石原裕次郎の「嵐を呼ぶ男」。

迫力と愛嬌(あいきょう)をそろえた“ゆうちゃん”が、強打の近畿王者をリードする。(安藤 理)

 ◆石原 悠資郎(いしはら・ゆうじろう)2008年5月10日、岡山市生まれ。17歳。御休小1年から相生・港クラブで野球を始め、上道中では東岡山ボーイズでプレー。高校では1年秋からベンチ入り。悠は「悠々」、資は「資本を築く男に」と命名。178センチ、106キロ。右投右打。

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