馬トク報知では今年から過去の名勝負を当時の記事から振り返る【競走伝】がスタート。今回はエルコンドルパサーが勝った98年の共同通信杯を取り上げる。
泥水が飛び散るようなビシャビシャのダートコースで、次元の違いを見せつけた。雪のため芝コースで行われる予定だった共同通信杯4歳Sは急きょ、ダート1600メートルとなる異例の事態。これまでダートで2戦2勝で、レコード勝ちの実績もあったエルコンドルパサーは中団からの追走で徐々に先団へ進出する。
馬群の大外を回った直線では前を行くハイパーナカヤマと後続を6馬身も突き放すマッチレースになったが、最後は2馬身差をつけて無傷の3連勝。素質の高さを見せつけた。
その競走生活で“真に能力の高い馬は馬場を選ばない”ということを証明してみせた。この勝利の後、芝路線に舵を切ってからも同年は4戦3勝。伝説のG2と言われる毎日王冠こそサイレンススズカの2着に敗れたが、続くジャパンCで古馬相手に快勝劇を演じた。
翌年は欧州を主戦場に4戦2勝、2着2回。ラストランとなった凱旋門賞は現地の不良という非常に重たい馬場の中、欧州を代表する名馬モンジューと、後続を6馬身も突き放すマッチレースを演じた末、2着に敗れた。
キングマンボを父に持つエルコンドルパサーは通算11戦8勝(うち海外4戦2勝)。主な勝ち鞍に1998年NHKマイルC、ジャパンC、1999年サンクルー大賞・仏G1がある。“二刀流ホース”としても史上まれにみる優秀さだった。
当然、種牡馬として大きな期待を背負い、2000年から社台スタリオンSで種牡馬入り。同年は137頭、01年は158頭と交配する人気。種牡馬入り3年目だった02年も160頭程度との交配を無事に終えていたが、02年7月16日、腸ねん転のため7歳で天国へ旅立った。産駒には、ヴァーミリアン(07年ジャパンCダート勝利、08年フェブラリーS勝利)、トウカイトリック(10年阪神大賞典勝利、12年ステイヤーズS勝利)など重賞勝ち馬が多数いる。



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