元衆議院議員で「濃口政治評論家」としてテレビコメンテーターとしても活躍する杉村太蔵氏(46)が、著書「杉村太蔵の推し株『骨太』投資術」を出版した。「いろいろな肩書がありますが、一番しっくりくるのは『投資家』」と語る同氏が投資ノウハウを詰め込んだ本書。

投資で莫大(ばくだい)な利益を上げている経験と、日本経済を取り巻く状況から「10年で資産5倍は狙える」と断言した。(樋口 智城)

 テレビでの軽快なおしゃべりで人気の杉村氏。今回の著書では、投資初心者にも分かりやすく資産形成に必要な知識や心構えが記されている。

 銘柄を選ぶ方法や10年で10倍を狙える推し株まで、具体例を交えて紹介。杉村氏は「30年後は強烈な格差社会になっていく。資産運用をしっかりとやって、配当所得を得られる人かが大きな分かれ道になる」と予言。「投資は我が子の就職と同じ。納得できる会社に預けて、大きくなって成長しろよ! 年2回仕送りもしてね!ってイメージ。ちゃんとやれば今後10年で資産を5倍にするのも難しい話ではない」と説明した。

 杉村氏によると、今の日本経済は「第2次高度経済成長期と言える局面」。日経平均株価も8万円まで上昇すると読んでいる。

 「僕が2005年に小泉チルドレンとして衆院議員になった頃、よく『トリクルダウン』って言葉を聞いたんですよ。

大企業が儲(もう)かれば、個人にまで富がしたたり落ちるようになるという考えです」。だが、日本では長年、富の分配がうまくできず、企業の利益だけが向上。「2000年代の上場・非上場企業合わせた利益の総額って8兆円程度。それが2020年で89兆円まで膨れ上がってる。一方で、法人税の税収って10~12兆だったのが、今は17~18兆円程度。企業は10倍利益が上がったのに、法人税は70%ほどしか増えていない」と解説する。

 何年にもわたり企業で貯(た)め込まれ続けたお金は、最近は吐き出すフェーズにきている。「岸田政権になって資産運用立国を目指すと言い始めて、その時に作ったのは新NISA。これはトリクルダウンを起こす新手の手法なんですよ」。岸田首相、石破首相、高市首相とトップが変われば経済政策も変わる…かと思いきや、杉村氏は「そんなことはない」と断言。「日本は明治時代からずっと、官民一体で経済を作る、変わった資本主義経済なんですよね。つまり米国などとは違い、官僚のバックアップで民間企業が育つから、官民でガッチリ経済政策を作る。

政治家はその土台に乗っているだけ」。だからこそ、いま誰が総理になっても方向性は変わらない。

 投資先の判断は国の経済指針を見ればよく分かる。「衆院議員時代に、ある法則に気づいたんです。この国のお金の流れは経済財政諮問会議でまとめられ、年1回発表される『骨太の方針』で分かる。誰でも見られますし、ここに書かれている内容に合致した銘柄は、後に大きく成長するんです」。投資のヒントは「骨太の方針」に書いてある。それが、杉村太蔵の「骨太」投資術だった。

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