2026年に京都競馬場で行われたハンデキャップ競走の重賞は、3連単が100万円を超える大波乱決着が続出。夢のような超高配当のハンデ戦馬券を当てるためのヒントは? 今回は、ハンデをつける際に、いつまで馬の成績を考慮に入れているのか? という疑問について、JRAの現役キャッパーに話を聞いた。

 G1を勝った馬でも、急に走らなくなる馬がいる。一度、レースで不利を受けて精神的に…という場合などもあるが、ハンデ戦においてはどのように考えられているのか。例えば、「3歳の春にG1を勝ったが、5歳の現在は2ケタ着順が続くなど、近況の成績がふるわなくなった馬」はどう判断して斤量をつけるのか。美浦トレーニングセンター公正室清水洋昭ハンデキャップ役は「ケース・バイ・ケースと言ってしまうと元も子もないんですけど。その後の走りを見て『これはもう、なかなかちょっと厳しそうだ』と思うとハンデが下がっていくこともあります」。

 例えば賞金別定のレースを使えば負担重量が減っていくことはない。グレード別定のレースでも、基本的には減るチャンスはないが、「ハンデの場合は、我々ハンデキャッパーがレースの様子を見て『この馬、全盛期の能力からは下り坂かな』というふうに判断すれば、どこまでというのはケース・バイ・ケースになるんですけど、そのあたりも総合して実績と近走とのバランスを見て数字を決めていく」と、ハンデキャッパーの目から見た馬の評価にかかっている。「例えば軽い重量のハンデ戦でもまた走れなかったとなったら、またさらに下がっていく可能性もありますし。逆に軽いハンデで走れた場合だったら、『能力が落ちていない』というところで横ばい、またはハンデが上がっていくということもありますよね」と説明した。

 ハンデは3人のハンデキャッパーが合議して制定しており、それぞれの見方というのは異なる場合も多々ある。近況不振なG1勝ち馬について、美浦トレーニングセンター公正室の奥田裕之・上席ハンデキャップ役は、「一番議論になりやすいところですよね。ハンデキャッパーのなかでも、一番議論が白熱するといいますか」と明かした。

 “横一線でのゴール”を理想として斤量を制定しているハンデキャッパーは競馬への深い知見が求められ、審判・獣医師・競走部門・国際部など様々な部署でキャリアを積んだベテランぞろい。ハンデキャッパーが斤量に込めた意味を読み解くのも、ハンデ戦予想の楽しみ方の一つかもしれない。

 「スポーツ報知 馬トクちゃんねる」で11日公開のYouTube動画では、さらにたくさんのハンデ戦の疑問を現役ハンデキャッパーに投げかけている。

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