◆1351ターフスプリント・G2(2月14日、キングアブドゥルアジーズ競馬場・芝1351メートル)

 10年の時を経て、中東の地へ。昨年のNHKマイルC覇者パンジャタワーで初めてサウジアラビアの重賞、1351ターフスプリントに挑む橋口慎介調教師は、厩舎を開業した16年3月、父・弘次郎さんの定年解散で引き継いだ日本ダービー馬のワンアンドオンリーでドバイ・シーマクラシックに挑み5着。

勝ち馬は“キングジョージ”などG1を4勝した英国馬ポストポンド。「海外の一流馬は、すごい体をしているなと思いました。でも、今の日本馬もすごい体つきの馬が多いですよね」。当時よりも日本馬が力を付けていると感じている。

 トレセンでしっかりと乗り込み、強い負荷をかけて仕上げる橋口厩舎。パンジャタワーも、厳しい鍛錬を重ねて強くなってきた一頭だ。「2歳の時よりも、考えられないほど成長しています。緩かったので3歳で良くなると思っていましたが、想像以上ですね」。そうして発達したトモ(後肢)が、鋭い瞬発力につながっている。

 438メートルと、芝コースも長い直線を誇るキングアブドゥルアジーズ競馬場は、パンジャタワーに向く。「ここまですごく順調です。日本馬が好成績を挙げているレースですし、条件はぴったりですから」と、22年のソングラインなど日本馬が3勝を挙げる短距離重賞に期待は大きい。

 中央重賞8勝のうち、23年以降だけで7勝。アルナシームやアーテルアストレアなどの活躍で、厩舎の人気も定着した。「オーストラリアにもファンが来てくれていました。今回も勝つつもりで行くので、応援してください」。勝ってたくさんのファンに、笑顔を届けてくれるだろう。(山下 優)

 ◆橋口 慎介(はしぐち・しんすけ)1975年3月31日、滋賀県生まれ。50歳。池添兼雄厩舎で調教助手を経て、16年3月に栗東で開業。同5日に初勝利すると、開業週だけで3勝を挙げた。18年の京都で行われたJBCスプリント(グレイスフルリープ)で重賞初勝利。25年NHKマイルC(パンジャタワー)でG1初制覇。重賞8勝を含むJRA通算226勝。

父の弘次郎氏はJRA991勝を挙げ、16年度に殿堂入りを果たした元JRA調教師。

編集部おすすめ