今季から巨人のブルペン捕手として加入した長坂健冶氏(48)がこのほど、新天地での挑戦について思いを語った。07年から昨季まで楽天で田中将、則本らを支えてきたベテランは、野村克也星野仙一両監督の下で学んだイズムを生かして投手陣に貢献する。

スポーツ報知では新たなポストでチームを支える裏方スタッフを随時紹介する。

 まるで職人のようにブルペンで乾いたミット音を鳴らす。長坂氏は楽天で引退後にすぐブルペン捕手へと転身。田中将や則本をルーキー時代から知り、今なお厚い信頼を寄せられている。「正直これを仕事だと思ったことはないです。球を受けて投手といろんな話をできる。それ自体が本当に楽しい」と天職を全うして今年で19年目となる。

 二塁送球1.8秒台の強肩を武器にプロ入りし、05年に自己最多39試合に出場。楽天の創設メンバーとして野村監督の下で選手、星野監督の下でスタッフとして働いた。名将2人から学んだのは、人として自分がどうあるべきか。「お二人の教えで共通するのは『野球人である前に1人の人間なんだ』と。(投手・捕手も)人と人との付き合い。

この仕事は相手に信頼してもらえないと成り立たないので」。人思いのイズムを受け継いで今がある。

 新天地では「ケンさん」と呼ばれ、キャンプ中も投手陣から意見を求められる光景が日常。18.44メートル先の投手とは心で会話する。「構え方や捕り方は個々で好みがある。一番大事なのは一球一球、真剣に捕ること。ミットに伝わる感覚、そういうものを大事にしてきました。(巨人に)入れていただいたので少しでも力になりたい」。今年の新戦力は、選手だけじゃない。(堀内 啓太)

 ◆長坂 健冶(ながさか・けんじ)1977年10月29日、神奈川生まれ。48歳。横浜商、横浜商大、日本IBM野洲を経て2001年ドラフト8巡目で近鉄に入団。

05年から新球団の楽天へ移籍。07年に現役引退後はブルペン捕手に転身し25年オフに退団。同年11月から巨人で同職に就いた。

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