3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で連覇を目指す侍ジャパンの強化合宿が14日、宮崎市のサンマリンスタジアムで始まった。巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏(51)は激励にとどまらず助言や指導を行い、アドバイザーを務めるパドレスのダルビッシュ有投手(39)は投手陣に金言を授けた。

レジェンド登場で初日から1万6000人のファンも集い、盛況となった宮崎合宿で世界一への礎を築く。

 連覇に挑む侍の中心に、ダルビッシュがいた。午前10時13分。左腕に『11』の入ったウェアにサングラス姿でグラウンドに登場すると、1万6000人の観衆から拍手で歓迎された。松井氏が激励した円陣の後には「十数年ぶり」の再会に笑顔でガッチリ握手。夢の共演にはファンだけでなく本人も「幼少期からすごく応援していたので、お会いできてすごくうれしかった」と声を弾ませた。

 現役選手の異例のアドバイザー参戦。初日から積極的な対話が目立った。ブルペンで松本、北山の若手2人の話をじっくり聞き、身ぶり手ぶりで指導した。投手だけでなく捕手陣とも会話。WBC初適用のピッチクロックへの順応も課題だが「日本の捕手は打者の表情とかスイングで配球を決めるので、相性がすごく悪い」と私見。野手最年長35歳の中村は、球交換など「時間の稼ぎ方」を教わったといい「初日から心が落ち着く」と感謝した。

 昨年10月には右肘手術を受け、今季は全休見込みの右腕は、空き時間にトレーニングルームで汗を流した。自身のリハビリも並行する多忙な中、アドバイザー就任の理由には「井端さんがずっと敬語で、とにかく圧がすごかった(笑)。現役時代はもちろん敬語ではない。そういうところも含めて」と、指揮官の“話術”を決め手に挙げた。

 出場メンバーへの敬意も忘れていない。パドレスと同じで前回大会も背負った「11」のユニホームが用意されたが、「本当に光栄」と感謝した上で「着るつもりはない。資格があると思ってない。今回はあくまでアドバイザー。なるべく出しゃばらないように」。日本の勝利を願い、謙虚な39歳のレジェンド右腕が、2度目のWBC連覇に強力な追い風を吹かす。(竹内 夏紀)

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