大阪市水道局はこのほど、「水道インフラの強靱(きょうじん)化の推進」として、今後の取り組みを発表した。

 大阪市の発表資料では、同市を含め全国的に市民生活に深刻な影響を及ぼす水道管の老朽化による事故が相次いでいる背景を説明。

国土交通省は、昨年4月に京都市の国道1号線で発生した漏水事故を受け、同6月に全国の水道事業者に対して、管体や継手が脆弱な「鋳鉄管」を解消するための計画策定を要請した。

 その状況で、大阪市は他の大都市より早くから都市化が進み、いち早く直面した水道インフラの老朽化への対策が必要な状況にあり、南海トラフ地震について今後30年間以内の発生確率が60から90%程度以上と高い確率で見込まれており、市としても様々な地震対策を推進する必要があるとした。

 同資料では、今後の対応として「大阪市水道施設整備中長期計画(令和6年5月策定)」に加え、以下の取り組みで老朽インフラ対策と地震対策を強化するという。

(1)管路更新ペースの引き上げ

 中長期計画において、年間約53キロメートルとしている経年管の更新ペースを約63キロメートルまで引き上げる。老朽インフラ対策として、2053年度までに、更新の目安としている使用可能年数を超過した管路を全て解消し、解消時期を中長期計画から約40年前倒しする。

(2)耐震給水栓の設置

 2035年度までに行う南海トラフ巨大地震対策に合わせて、災害時避難所となる市立小中学校や広域避難場所の約440か所を対象に、災害時に仮設の給水栓の開設作業が不要で、平時から使用することができる「耐震給水栓」を設置し、避難所生活の質(QOL)の向上を図る。

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