ミラノ五輪のスピードスケート女子500メートルで15日(日本時間16日)に銅メダルを獲得した高木美帆(31)の地元である北海道・中川郡の幕別町百年記念ホールでは、深夜の試合にもかかわらず、パブリックビューイングが開催された。スティックバルーンを手に応援し、高木姉妹が小学校時代に所属していたサッカーチームの小田新紀監督(53)も声援を送った。

 小田監督は、高木が小学校時代に所属していた札内FC(現Spo―RE幕別札内SC)の監督(現在は代表)。五輪出場選手を応援する実行委員会にも所属しており、パブリックビューイングで“教え子”の激走を生観戦した。「もちろん盛り上がっていたんですけど、みんな(メダル獲得に)慣れちゃって…。贅沢(ぜいたく)ですけど、『すごい』よりも『また取った』って感じですね」。日本女子選手史上最多の9個目のメダル獲得。町民の感覚も麻痺(まひ)していると明かした。

 小田監督は、幼少期の高木を「意外に器用じゃない子」と回想。姉・菜那さん(32)はなんでもこなす万能タイプだったが、美帆は「ドッジボールとか得意じゃなくて、外側で逃げてるタイプ」。器用ではなかったが、自主的に練習に励み、自分で考える力が優れていたという。技術に対する意欲も高く「リフティングひとつとっても、足の使い方とかをコーチに聞いて、身につくと『次の技!』って課題を求めて、楽しんでいた」。高い追求心で不器用な一面をカバーする実力を身につけたという。

 中学まで男子と同じチームでFWとして活躍。

地区大会決勝で決勝弾を決めるなど勝負強さも兼ね備えていた。

 すでに2つの銅メダルを獲得した高木は18日に女子団体追い抜き(パシュート)、21日には1500メートル決勝が控える。「パシュート、1500メートルは得意種目ですし、町の人は金メダルを期待している。ただ、もしかしたら最後の五輪になるかもしれない。(個人的には)メダルよりも本人が求める、満足できる滑りをして笑顔で終われればと思っている」と小田監督。遠く離れた北の大地から最高のレースを願っている。(高澤 孝介)

 〇…幕別町にある高木行きつけのすし店「竹葉寿司」の杉山雪男さん(80)、美栄子さん(76)夫妻も祝福した。雪男さんは地元で開かれたパブリックビューイングで観戦。「会場も盛り上がっていて、すごかった」と銅メダル獲得にうれしそうな様子。美栄子さんは自宅のテレビで声援を送り、「よく頑張った。すごく良かった」と喜んだ。すしのネタは何でも食べるという高木だが、海外遠征から帰ると、必ず納豆巻きを食べるという。

美栄子さんは「もし(店に)来たら、納豆巻きを作りたい」とうれしそうに意気込んだ。

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