パドレスのダルビッシュ有投手(39)が18日、3月開催のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で初採用されるピッチクロック、ピッチコム対策として有効な“時短テク”を明かした。侍ジャパンの宮崎合宿で初のライブBP(実戦形式の練習)でも同ルールを導入して行ったが、登板した北山亘基投手(26)、隅田知一郎投手(26)は苦戦。

アドバイザーとして参戦するベテラン右腕が、経験に基づいたヒントを示した。また外野手はメジャー流のポジショニングを実施。22、23日のソフトバンク戦でもテストする。

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 侍投手陣に不安が残る“新ルール”に、ダルビッシュがハッキリと道筋を示した。WBCで初採用されるピッチクロックとピッチコム。合宿中では初めてライブBPが行われ、そこで試したが、登板した北山、隅田がピッチクロックの制限時間を大きく余した。投げ急ぎや体力の消耗につながる恐れがある。

 背景にあるのは、こちらも不慣れなピッチコムでのサイン交換だ。投手が1度でも首を振ると、時間はギリギリになる。アドバイザーのダルは、焦る投手心理に理解を示しつつ、「(リモコンは投手が)押せばいいじゃんと思う。(要は)首を振らなければいい。首を振って、(何を投げたいか)わからないから捕手が色々やって時間を食う。

(捕手のサインが)嫌なら(投手が)押せば、一瞬で終わると思う」と提案した。

 試合時間の短縮を目的にするピッチクロックでは、ボールを受け取ってから無走者時に15秒、走者がいる時は18秒以内に投球動作に入る必要がある。この日は球場の都合上、タイム表示のモニターが、バックスクリーン横2台のみ。投手は背後で視認できなかったことも影響したが、ダルは「少し難しいというか、まだタイミングをつかめていない感じはした」と話した。

 毎日の“ダル塾”でも金言を連発だ。ブルペンでは、計48球を投げ込んだ曽谷と、WBC球使用時の各球種の球質、変化量などを数値で確認した上で意見交換。数値化されたデータを基にアドバイスを受けたといい、「こういう球ならどういう使い方をすればいいのかなどを言っていただいた」。球の精度の確認だけでなく、数値を配球に生かす配球術を学んだという。

 昨年10月に右肘の手術を受けたダルビッシュは、来季の復帰に向けて自らもリハビリを行う立場。帯同する時間は限られており、早ければ20日にもチームを離れる。井端監督は「そこはダルビッシュ選手が決めること。いる間は有効に使ってほしい。」。

WBC連覇へ。“ダル魂”が脈々と侍たちに受け継がれている。(竹内 夏紀)

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