巨人の新外国人フォレスト・ウィットリー投手(28)=前レイズ=が24日、スポーツ報知の単独インタビューに応じた。15年にU―18W杯の米国代表として阪神の本拠地・甲子園での好投経験を持つ最速163キロ右腕が、日本野球へのリスペクトを示し、虎キラーになる決意を示した。

開幕ローテーション候補の一人として期待のかかる新戦力が12年以来の日本一に貢献する。(取材・構成=北村 優衣)

 早くも実力を示した。23日の楽天とのオープン戦(那覇)で実戦初登板、初先発。2メートルを超える長身から投げ下ろす速球を武器に1回完全デビュー。球速は156キロを記録した。

 「毎年、初実戦の時は緊張するんだ。今年は異国の地でいつもよりも緊張を感じていたんだけど、結果が良かったので満足しているよ」

 来日3日後から春季キャンプがスタート。日本の野球にいち早く対応するため、日々汗を流している。

 「今までの、自分が慣れている調整に比べたら明らかに練習時間は長いよ。でも、長いシーズンを考えたらこれも必要。自分のためになる、いい練習ができているよ」

 積極的にブルペンでの投球練習を行っているが、1日の球数は30~40球と、日本人選手に比べると少ない。しかし、そこにはウィットリー流の狙いがある。

 「試合の3、4日前にブルペンで約30球を投げるんだ。そうすれば、体がすっかり回復した状態で試合を迎えられる。いい状態で、100球くらいを問題なく投げられるから逆にいいんだよ」

 米テキサス州に生まれ、7つ上の兄の影響で、自身も5歳頃から野球を始めた。日本から1万キロ以上離れた場所で育ったが、中学校に入る頃には、すでに巨人の存在を知っていたという。

 「最初に知ったきっかけはあまり覚えていないんだけれど、10代の早い時期に巨人のことを調べたんだ。NPBの中で、米国のヤンキースのような球団だと知ったよ」

 巨人について知り、日本の野球にはずっと憧れがあったという。正式にオファーがあった際は、首を縦に振る以外の選択肢はなかった。

 「メジャーには日本人のすごい選手がたくさんいて、そういう選手を輩出するNPBをずっと尊敬していた。巨人から入団の誘いがあったときは、断るにはあまりにももったいないと思ったよ。日本で最も伝統のある球団だし、すごくうれしい話だったんだ」

 実は甲子園での登板経験がある。15年のU―18W杯で米国代表メンバーに選出され、同球場で行われたスーパーラウンドのカナダ戦に2番手として登板。5回1/3を投げて自責0、10奪三振と好投し、優勝に貢献した。

昨年、チームが8勝17敗と大きく負け越したライバル・阪神の本拠地での好投。かつて同じ背番号をつけ、阪神戦通算62試合で27勝17敗、防御率2・56と“阪神キラー”だった内海投手コーチも期待を寄せている。

 「内海コーチからも『甲子園で頼むよ』と言われたんだ。そういった話を聞いているし、当然気持ちは強い。チャンスがあるならぜひ投げたいし、甲子園で仕事をしたい。登板できる試合は全て登板して、たくさん先発したい。チームで1番、いや、リーグで1番の投手になりたいと思っているよ」

 曇りなき青い瞳には、巨人の伝統に新たな名を刻む未来が見えている。

 【取材後記】

 言語の異なる右腕と少しでも多くコミュニケーションを取りたいと思い、渡した名刺の裏に「あなたの活躍を文章にして、たくさんの人たちに届けたい」と拙い英語で記した。甘いマスクで「Thank you」とほほ笑んでくれた。

 来日1年目への並々ならぬ思いを語る背番号26。しかし愛犬のゴールデンレトリバー「ルーナちゃん」の話題になると、思わず表情が緩んだ。「今年の8月で6歳になるんだ。

とてもかわいいよ」。現在は離れて暮らすが、愛犬の存在は右腕の心のよりどころになっていることがその笑顔から伝わってきた。

 ◆フォレスト・ウィットリー(Forrest Whitley)1997年9月15日、米テキサス州生まれ。28歳。2016年ドラフト1巡目(全体17位)でアラモハイツ高からアストロズ入り。24年にメジャーデビュー。メジャー通算13登板で0勝0敗、防御率10・57。201センチ、94キロ。右投右打。推定年俸2億円。

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