巨人の外野陣が25日、沖縄春季キャンプで“目隠しラン”トレーニングを敢行した。アイマスクを着用し、見えない状態で離れた位置に置かれたマーカーを目指してダッシュする珍練習。

メニューを発案した立岡3軍外野守備兼走塁コーチは「思った通りに走れているか(確認すること)」と意図を説明。最短距離で打球を追ったり、フェンスまでの距離感を養う意図の“珍練習”。球際に強い鉄壁の外野陣を作り上げるべく、様々なアイデアを実行していく。

 那覇に黒のアイマスクを着用した屈強な男たちが出現した。午前中に雨天の中、内外野分かれて行われた野手の守備練習の一コマだった。目隠しをした丸、松本、キャベッジら外野陣が順に一歩一歩、やや慎重に足を運び「ここ!」と決めて立ち止まる。目隠しを外した選手らは位置を確認し一喜一憂した。

 ゲーム感覚で行われた練習の内容は、目隠しをしてその場でジャンプ、反転し、10メートル先に置かれたマーカーに向かって進む。足を止めた位置がマーカーから靴1足分以内ならクリアで、15メートル、20メートルと次の段階へ距離を伸ばしていく。15、20メートルの場合はマーカーから靴2足分でクリア。20メートルまで進めたのは松本とキャベッジのみだった。

 発案したのは、侍ジャパンに帯同中の亀井外野守備兼走塁コーチの代わりに那覇キャンプで指導している立岡3軍外野守備兼走塁コーチ。

「実際に目を隠して追うことはないけれども、自分が思った通りに走れているのか。意外と蛇行することもあるので。あとはフェンスまでの距離。自分が何歩ぐらいで行けるっていう感覚がわからないんで」と意図を説明した。

 背後への当たりなどは打球から一度、目を切って追うこともあるが、どうしても目を切れない難しい打球もある。実際に15日の広島戦(那覇)では知念が打球を見て追い、フェンスにぶつかる場面もあった。有事に備え、周囲を見なくても歩数でどれだけ進んだかの距離感を養った。丸は「難しい」と苦笑いし、松本は「あまりやったことない練習でしたけど、自分が(左右)どっちに行きやすいとか癖が何となく出るので、すごくいいなと思いました」とうなずいた。

 プロ野球はそれぞれの球団本拠地以外にも地方球場で戦う試合があり、年間通して使用する球場は10を超える。「東京Dとかだと、アンツーカーに入っても足の感覚は変わらないので絶対に距離感もわかっておいたほうが(いい)」と立岡コーチ。1つのアウトを確実に取りにいくため、感覚を研ぎ澄ましていく。(臼井 恭香)

 ◆巨人キャンプでの主な珍練習

 ▽目つむり送球 10年秋、勝呂1軍内野守備走塁コーチが発案。

左中間に勝呂コーチが立ち、そこから遊撃の定位置よりやや深い位置に内野手を立たせ、まずコーチがボールを送球。選手は捕球後に反転して目をつむって本塁に送球。中継プレーでもミスを減らすために行われた。

 ▽ピンホールメガネ 20年春、1軍野手が着用してバント練習。石井野手総合コーチが100円ショップで購入したもので、あえて視界を狭くして球をよく見て当てる意識を養った。

 ▽ハードルでスライディング 22年秋、ハードルをスライディングで潜り込むようにくぐり抜け、低い姿勢を保つ練習を行った。

 ▽熱唱打撃 22年秋、原監督が秋広に歌いながらティー打撃という異例の練習を課した。肩の力を抜いて自然体でのスイングを体に染みこませる狙いでサザンオールスターズの「TSUNAMI」を熱唱しながらバットを振った。

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