東日本大震災から15年を前に、建設業界の災害対応力に関する調査で、将来への強い危機感が浮き彫りとなった。建設業界の災害対応力に関する最新調査で大規模災害が発生した場合に十分な復旧対応ができない可能性が高いという回答が6割超に上ることが明らかになった。

建設業界の技術者派遣を行う株式会社ワールドコーポレーションが建設業界に従事する経営者・役員および管理職600名を対象に、「建設業の職人に関する実態調査」を実施。東日本大震災級の大規模災害が発生した場合、現在の体制で十分な復旧対応が「ほぼできない」「できない可能性が高い」と回答した人は62.5% に上った。

また、現在の職人減少ペースが続いた場合、10年後の事業継続が「難しい」「やや難しい」と答えた人は約7割 に達し、人材不足が深刻な経営課題となっている実態も明らかになった。背景には、技能者の高齢化や若手入職者の不足があり、現場の担い手が減少している現状がある。

さらに、災害時に人員を十分確保できるかとの問いにも慎重な見方が多く、平時の業務で手いっぱいの状況が、緊急時の対応余力を奪っている構図が浮かぶ。インフラ復旧を担う建設業は社会基盤を支える存在であるだけに、人材確保や育成、働き方改革の推進など抜本的な対策が急務 といえそうだ。

震災の教訓を風化させないためにも、災害対応力の底上げと持続可能な業界体制の構築が改めて問われている。

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