◆練習試合 巨人4―2サムスン(28日・那覇)=特別ルールで延長11回まで=

 巨人の戸郷翔征投手(25)が1回0封で今季初実戦を終え、リリースポイントを下げた新フォームに手応えを得た。1軍投手陣では“大トリ”での実戦登板となったが「今できる全力を出しましたし、第一段階はクリアしたんじゃないかなと思います」と晴れやかな表情で語った。

 以前より腕を下げたフォームから繰り出すフォークがストンと落ちた。先発でマウンドに上がると先頭を直球で中飛。続く打者をフォークで右飛に仕留めた。最後は147キロ内角直球で見逃し三振。「いいときのフォークが出たんじゃないかなと思いますし、感覚も似ていたので1ついい材料かなと思います」と手応えを口にした。最速は148キロ。受けた捕手の岸田は「フォークの精度も良かったし、直球で差し込めていた。戸郷らしいというか、気持ちよく投げられていたと思う」と喜んだ。

 昨季は2度の2軍降格もあり8勝9敗、防御率4・14。復活に向けて強い気持ちがある中でも焦らず、丁寧に準備。投手陣の多くが実戦登板を果たす中、新フォームを固めるためにブルペンで投げ込む日々。不安はあったという。

それでも「好きじゃないとこんなに苦しめないと思う」。悩む日々さえも幸せに感じた。

 投球中も降板後も、表情は明るかった。「1回実戦をとばした後の登板だったのでどうなるかな、とは思いましたけど、1番は野球を楽しく、という気持ちを大事に」と白い歯をのぞかせた。阿部監督も「キャンプに入って1番いい顔をしていたと思う」と静かにうなずいた。完全復活へ、背番号「20」がまた一歩前進した。(水上 智恵)

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