「侍語る」第15回は2大会連続出場のヤクルト・中村悠平捕手(35)。前回大会の優勝の瞬間、マウンドで大谷と抱き合った“胴上げ捕手”。
自分のポジションは分かっている。チーム初戦、2月22日のソフトバンク戦(サンマリン宮崎)。中村がマスクをかぶったのは7回だった。坂本、若月は初代表。中村は2大会連続出場となるが、自身は“第3捕手”のつもりでいる。
「自分なりの役割があると思いますし、実は前回大会もそういう立ち位置。しっかり結果を残して準決勝、決勝まで行ったので今回も同じようにやっていきたい」
貴重な経験を坂本、若月に伝えることも自身の役割だと考える。前回大会1次ラウンドの韓国戦の3回無死二塁。8番のヤンに対し、カウント1―2から最善手と自信を持ってダルビッシュに内角へのスライダーを要求したが、左中間へ手痛い一発を浴びた。
「一発勝負ならではのリードは、あまり冒険しない方がいいと感じ取った。
今大会からピッチクロック、ピッチコム(バッテリー間のサイン伝達機器)が導入される。ピッチコムについてはヤクルトの浦添キャンプにも持ち込んで慣らし運転。ゲームの「パワプロ」のように「上ボタンが直球」「下がフォーク」のように設定が改良されたもようで、強化合宿でも習熟に努めた。
「ボタンを押すのは捕手だけ。みんなパワプロとかやっているので、ここにあればカーブとかスライダーとか、やりやすいようにしてくれた感じ」
35歳はチームの野手最年長。バッテリーはもちろん、全体のまとめ役としても期待される。年下の選手には自分から話しかけるよう心がけるという。
「例えば直近でいうとチームのキャンプの話。どう?みたいな感じで話していく感じ。たわいもない話をして、話すべきことがあれば話をする。僕も若手の頃は先輩に話しかけることが難しかった。
自身のチームに目を向ければ10年目の古賀が正捕手に近い存在。13年は当時ヤクルトに在籍していた相川(現DeNA監督)がWBCに出場したスキをつくようにして正捕手への足がかりをつかんだ。当時のことが頭をよぎりながらも、WBCへの出場を優先させた。
「1か月弱、チームから離れるのでちょっと葛藤するんですけど、WBCは全員が出られるわけではないですし、特別な舞台なので」
前回大会の優勝の瞬間、大谷とマウンド上で抱き合って“胴上げ捕手”となった光景は本番が近づくにつれてリプレーされ、見るたび感動がよみがえる。大谷が代表に合流した26日、笑顔で再会した。28日の中日戦前にはベンチ前で声出し。前回決勝前に大谷が発した“名言”「憧れるのをやめましょう」を発してナインを鼓舞した。
「僕だけではなくてチーム全体にとっても確実に影響をもたらせる選手。みんなが彼の一挙手一投足を見ている。憧れるというより、いちファンです」
出番は限られるかもしれない。それでも、世界一へ中村の力は欠かせない。
◆中村 悠平(なかむら・ゆうへい)1990年6月17日、福井県生まれ。










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