巨人の山崎伊織投手(27)が2日、春季キャンプ中に学んだ田中将大投手(37)の「マー君カット」と、則本昂大投手(35)の「奪三振術」を生かし、さらなる飛躍を目指す。開幕投手最有力候補の右腕は、経験豊富な先輩たちから学んだ技と心得も力に変え、開幕へ向けて準備を重ねていく。

 暖かな沖縄に別れを告げ、心も引き締まったようだった。キャンプを完走し、開幕まで1か月を切った。山崎が“最終形態”に入った。「これから実戦にどんどん入っていくので、クイックとか一つ一つの精度を上げていきたいと思います」。ここから実戦で最後の仕上げをしていく構えだ。

 チームのエース格に成長しても、さらに上を目指し汗を流してきた。那覇キャンプ中には田中将から助言をもらってカットボールに磨きをかけた。「コントロールも曲がり方も理想としているボール。僕のカットがあんまり良くなかったので、どうやって投げているか聞いて、田中さんのものを投げています」。握りは大きく変わらないが、投げ方のコツなどを教わり、2月28日のサムスンとの練習試合(那覇)でも投球。「投げた感覚はすごくいい感じだった」と手応えを得た。

 もう一人の先輩にも学んだ。

「僕はバンバン三振を取れるタイプじゃないので、ピンチとか、絶対に取らなあかん時にもっと取れるようにしたい」。三振が欲しい場面で狙い通り奪えれば、安定感が増す。楽天時代に14年から5年連続で最多奪三振、8試合連続2ケタ奪三振のNPB記録も持つ則本に弟子入り。「すごい球ですよね。どうやって(三振を)取ってきたかたくさん聞いた」。詳細は明かさなかったが助言を生かしていく。「則本さんはトレーニングもたくさんやる方で練習でもパッと『みんな行こう!』と声をかけてくれるので、チームが引き締まる」。新たなチームメートに刺激を受けながら自らの糧にしてきた。

 昨年はチームトップの11勝で開幕投手候補としても期待がかかる。開幕カードで戦う阪神は、同郷で同学年の村上が開幕投手に決まった。藤川監督には「相手はおそらく村上の同級生、山崎投手ではないかなと思っています」と名前を挙げられた。相手指揮官の“けん制球”には「聞きました」とした上で「僕は自分のことをやるだけだと思います」と淡々。

進化した姿を見せるべく、着々と準備を進めていく。(水上 智恵)

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