第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が5日に開幕する。2連覇を狙う侍ジャパンは、ドジャース大谷翔平投手(31)を中心に、過去最多となるメジャーリーガーが8人。

大谷は打者専念となる方針だが、どのようなドラマを作るか目が離せない。打倒・日本へ、他チームのメンバーも強力だ。米国、ドミニカ共和国、ベネズエラなどは、メジャーリーガーのスター選手をズラリと並べる。真の世界一を決める大会は17日(日本時間18日)に米マイアミで決勝戦が行われる。

 大谷が再び世界一を目指す。昨年11月に侍ジャパン入りを自ら発表。「前回以上に今回のWBCも素晴らしくなるんじゃないかなと思っている。選ばれること自体、光栄なことだと思うので楽しみにしたい」。ドジャースでのレギュラーシーズンを見据えて打者専念になる予定だが、出場に迷いはなかった。

 投打の二刀流で大会MVPに輝いた前回大会は、球史に刻まれるドラマを作った。決勝・米国戦、1点リードの9回。ユニホームのズボンの左脚にべっとりと土をつけてマウンドに上がった。

2死走者なし。打席には当時MLBのNO1打者で同僚だったトラウト。外角に大きく曲がるスライダー(スイーパー)で空振り三振を奪うと、グラブと帽子を次々に放り投げ、感情を爆発させた。侍ジャパンが3大会ぶりにWBCで頂点に立った瞬間だった。

 3年前とは立場も思いも違う。エンゼルスで5年連続ポストシーズンに進出できず、なにより勝ちに飢えていた23年。28歳で、勢いに身を任せてマウンド、打席に立った。今ではドジャースに移籍し2年連続ワールドシリーズ制覇。3年連続MVP。誰もが認める世界最高の選手になった。「メジャーリーガーはじめ、各国素晴らしい選手、チームが多いと思うので、その中で日本を代表して、いろんな選手とやれるというのはまた違う経験になる」。もちろん勝つことが第一。

そんな中で世界最高峰の舞台を楽しもうともしている。野球人・大谷として、新たなステージへ進んでいる。

 今季がメジャー9年目。結婚し、長女も生まれてパパになった。31歳。「トレーニングの反応的にも体的には今がピークあたりなのかなと思っている」。結果を残す自信はある。世界の頂点に再び立つ準備は整っている。(安藤 宏太)

 ◆主なルール

 ▽ピッチクロック 無走者の場合は15秒以内、走者がいる場面は18秒以内に投球動作に入らなければならず、違反すれば1ボールが加えられる。打者も残り8秒までに準備を整えなければならず、違反ならストライクがコールされる。今大会から採用。

 ▽投球数制限、登板間隔 前回大会と同じ。

1次ラウンド(R)は65球、準々決勝は80球、準決勝以降は95球を超えると次打者に投球できない。50球以上投げたら中4日、30球以上か連投した場合は中1日を空ける必要がある。

 ▽指名投手制度 30人ロースターの他に投手6人を事前登録。1次R後に最大4人、準々決勝後に最大2人を入れ替え可能。一度外した投手は再登録不可。

 ◆C組展望 23年の前回大会王者の日本が、メジャーリーガー8人をそろえ、頭一つ抜けている。だが、決して侮ることはできない。台湾は、24年プレミア12の王者。徐若熙(ソフトバンク)、古林睿煬(日本ハム)のNPB組の存在も不気味だ。3大会連続1次ラウンド敗退の韓国は、金慧成(ドジャース)、李政厚(ジャイアンツ)らMLB組もメンバー入りしており、準優勝した09年以来の準々決勝進出を狙う。オーストラリアは23年に8強入りした地力があり、チェコも着実に実力をつけている。

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