◆WBC 1次ラウンドC組 日本4―3オーストラリア(8日・東京ドーム)

 極限まで集中力を高め、初球を狙い澄ましたかのように振り抜いた。佐藤輝明内野手(26)は二塁ベース上で万雷の拍手を一身に浴び、喜びに沸く一塁ベンチに向かって“お茶たてポーズ”を繰り返した。

「積極的にいくのは自分の持ち味。そこが出せて良かった。勢いのままにいけた」。プロ入り後の代打安打は新人だった21年の1本のみ。勝負強さを発揮し、逆転勝利を引き寄せた。

 出番は2―1の8回1死一、三塁。「点を取りたい」と強い気持ちで右腕・ハンプトンが投じた変化球を左翼線に運んだ。3点目をたたき出す貴重なタイムリー二塁打。「しっかり準備している。迷いはなかった」。6日・台湾戦、7日・韓国戦といずれも代打出場から計2打数無安打1四球だったが、天覧試合で待望のWBC初安打初打点だ。

 昨季40本塁打、102打点の2冠でセ・リーグMVP。

ドジャース・大谷の“ノーステップ打法”を参考に「体重移動を大きくしなくてもちゃんと回転すれば力が伝わって飛ばせる」と踏み込む右足の動きをシンプルにし、確実性が増した。「負けられない試合は何試合もやってきた。頑張ります」。NPB屈指のスラッガーが実力を示した。(中野 雄太)

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