◆WBC 1次ラウンドB組 米国5―3メキシコ(9日・米テキサス州ヒューストン=ダイキンパーク)

 2勝同士の対決は、米国がメキシコを下して3連勝し、準々決勝進出を決めた。米国は0-0で迎えた3回、ジャッジ(ヤンキース)が無死一塁から右翼へ2号2ランで先制、アンソニー(レッドソックス)が右越え3ランで続き、一挙5得点した。

先発のスキーンズ投手(パイレーツ)は4回を投げ、1安打無失点7奪三振と、華々しくWBCデビューを飾った。

 メキシコは、デュラン(レッドソックス)の2打席連続弾などで0―5から3点を返したが、追いつくことはできなかった。

 米国は10日(同11日)にイタリアとの1次ラウンド最終戦を行い、準々決勝は13日(同14日)に当地で行われる。

 千両役者の一発がチームUSAの狼煙(のろし)だった。0-0で迎えた3回。外角スライダーを捉えたジャッジの打球は逆方向へ一直線に飛んだ。右翼席に届くのを確認し、味方ベンチ前で吠(ほ)えたキャプテン。ジャッジには珍しいバットフリップが飛び出した先制2ランだった。「これが3月の野球だ。今年の3月の野球(WBC)は、こういうことなんだ」とジャッジ。通常10月の野球といえば、熱いプレーオフの大舞台を指すが、WBC開催年はまず3月に真剣勝負がある。「ファンがたくさんきてくれて、最高だった。

楽しくエキサイティングな雰囲気だったし、みんな準備ができていた」とテレビインタビューに興奮気味に答えた。直前の3回2死一塁には、守備で魅せた。デュランの右前打に前進すると、ワンバウンドで三塁手ブレグマン(カブス)へ矢のような送球。三塁を狙った一塁走者を刺した。コース、高さ、文句なしの補殺で相手の先制機を潰した直後の先制2ランだった。

 主将に続けとばかりに、1死二、三塁からはキャロル(ダイヤモンドバックス)の負傷離脱に伴い代表入りしたアンソニーが右翼2階席へ痛烈な3ラン。21歳と300日でWBC米国代表最年少本塁打を放ち、一挙5得点と主導権を握った。

 この日はチケット完売。メキシコ国境まで570キロ、街でもスペイン語が飛び交う当地では、メキシコの応援も多く、スタジアムは熱狂に包まれた。マウンドでは昨年のサイ・ヤング賞右腕のスキーンズが4回無失点の好投。初回から160キロの直球が威力を発揮し、7三振を奪い、投球制限に迫る60球の圧巻ピッチを披露すれば、遊撃手ウィット(ロイヤルズ)は華麗な守備でファンを魅了した。「スキーンズがマウンドにいて、普段通りのことをやってのけ、メキシコが反撃し始めると、球場がざわついたけど、みんな集中していた」と、頼もしくチームメイトを称えたジャッジ。

メジャーのトップスターがそろった豪華米国チームが、才能あふれるプレーで満員の観衆4万1628人を魅了した。

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