侍ジャパン大谷翔平投手(31)=ドジャース=が、「マイアミの歓喜」を巻き起こすべく11日、チームとともにチャーター機でWBCの準々決勝以降を戦う米フロリダ州マイアミに到着した。ドミニカ共和国とベネズエラの敗者と対戦する準々決勝は14日(日本時間15日)にマーリンズの本拠地・ローンデポパークで行われる。

同球場は大谷が前回23年大会で胴上げ投手になり、24年には「50―50」(50本塁打、50盗塁)を達成した縁起のいい球場。新伝説誕生の可能性を侍ジャパン担当の安藤宏太記者が「占う」。

 ついに侍ジャパンが決戦の地に入った。10日の午後9時45分にチェコ戦(東京D)のゲームセットを迎えた侍ナインは、11日午前3時10分にチャーター機で羽田空港を出発。13時間以上のフライトを経て、現地時間11日午前3時30分頃(日本時間同日午後4時30分頃)にマイアミ空港に到着した。空港には数十人のファンも集まり、大谷は引き締まった表情でバスに乗り込んでいった。

 大谷の胸は躍っているに違いない。マイアミでは、23年はWBC準決勝、決勝を戦って頂点に立った。決勝では指名打者で先発し、9回にはマウンドに上がって胴上げ投手。さらに24年9月19日は、6打数6安打、3本塁打、10打点、2盗塁と大暴れ。メジャー史上初の「50―50」(50本塁打&50盗塁)を達成し、「51―51」まで数字を伸ばし、自身初のポストシーズン(PS)進出を決めた。エンゼルス時代から同球場では9試合連続安打中で、通算41打数16安打の打率3割9分で6本塁打、18打点。

昨年5月に本塁打を放った際には「本当にいい思い出が多い。昨年(50―50達成)もそうでしたし、WBCも含めて、本当に好きな球場の一つ」と相性の良さは折り紙付きだ。

 状態も良好。1次ラウンドでは1位通過が確定していた10日のチェコ戦こそ欠場したが、初戦の6日台湾戦で先制の満塁本塁打を放つなど、3試合で9打数5安打の打率5割5分6厘、2本塁打、6打点。今大会は打者に専念しているが、バットだけでも十分な働きをしている。

 縁起のいい球場に好調で乗り込むとあって、新たな伝説が誕生する予感もする。昨季のPSでも、8本塁打を放つなど、大舞台での勝負強さにはさらに磨きがかかっている。14日(日本時間15日)の準々決勝ではメジャーのスター選手を並べるドミニカ共和国かベネズエラと対戦。強敵との対戦が続くが、これまでも周囲の予想、想像をはるかに超える活躍を見せてきた。相手が強敵であればあるほど燃えるのが大谷翔平という男だ。

 7日の韓国戦後には「短期決戦中は、前回大会もそうですけど、タフなゲームが何試合か必ずある。そういうゲームをものにして、チームでより結束力、チーム力が上がる気はする」と話していた。

頂点までのあと3試合がギリギリの戦いであることは誰より理解している。23年は二刀流でフル回転してMVPに輝き、「大谷の大会」として野球ファンの記憶に刻まれた。井端監督もマイアミに降り立ち「米国に来ていよいよという気持ち」と実感を口にした。米屈指のリゾート地でもあるマイアミで今大会も主役になる準備は整っている。(安藤 宏太)

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