WBC1次ラウンド(R)B組で大波乱が起きた。スーパースター軍団の米国代表がイタリア代表に大金星を献上し、3勝1敗で終了。

B組上位2チームは11日(日本時間12日)のイタリア―メキシコ戦の結果次第となるが、米国はイタリアの勝利を待つ格好となった。メキシコが勝利した場合は失点率が運命を左右するが、米国はこの試合の8失点が重くのしかかる。また、同日にD組でドミニカ共和国―ベネズエラ戦が行われ、負けた国が日本の準々決勝の相手となる。

 優勝候補の大本命が1次R敗退のピンチに追い込まれた。米国がイタリアに19年ぶりの敗戦。それどころか準々決勝進出は他力本願となってしまった。6回表終了時点の0―8から9回には6―8まで迫ったが、最後は2死一塁から頼みの主将アーロン・ジャッジ外野手(33)=ヤンキース=が空振り三振に倒れた。デローサ監督は「本当に厳しい。適所適材で人材を配置したが、最後は決め切れなかった」と深いため息をついた。

 3勝0敗としたイタリアが11日のメキシコ戦に勝利すれば、米国がB組2位で突破となるが、メキシコが勝利すれば3チームが3勝1敗。その場合は「失点率」が優先され、米国はイタリアの勝利か“乱打戦”を期待するしかなくなった。

 格下の一発攻勢に沈んだ。

先発のマクリーンが2回にティールに先制ソロを浴びると、メジャー経験のない8番アントナチにも2ランを被弾。4回は2番手のヤーブローが7番カグリオンに2ランを許した。6回には失策や暴投などミスが絡んで一挙3失点。0―8の展開は米国打線にも重かった。9回にはクローアームストロングが2打席連発となるソロ。意地を見せたが、あと2点及ばなかった。

 指揮官は否定したが、油断があったのかもしれない。前日のメキシコ戦終了後には選手が日付をまたいで午前0時30分頃までロッカーで野球談議をしていたという。この日の試合前にテレビ出演したデローサ監督は準々決勝進出を果たした前提でコメント。試合後の会見でメディアに指摘され「言い間違いだった。計算を完全に間違えていた」と誤りを認めた。

 連覇を狙った前回23年大会は決勝で日本に敗れて準優勝。

今回はジャッジを主将に置き、サイ・ヤング賞のスキーンズら投手も各球団の主力級をそろえた。世界一奪還が絶対条件だったが、早すぎる終わりの足音が聞こえてきた。

 ◆WBC規定 同組の3か国以上が勝敗で並んだ場合、当該チーム間の対戦成績で決まるが、同じ場合は失点率、防御率、打率、抽選の順に決定。メキシコがイタリアに勝った場合、米国を含めて当該チーム間はそれぞれ1勝1敗になるため失点率で順位を決める。

 ◆06年WBCの失点率 第2ラウンド1組は日本と米国、メキシコの3か国が1勝2敗で並んだため、大会規定により当該対戦の失点率(失点を守備イニング数で割る)で準決勝進出チームが日本に決まった。日本は失点率0・28(17回2/3で5失点)となり、0・29(17回で5失点)の米国をわずか0・01上回った。メキシコは3・89(18回で7失点)だった。

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