宝塚歌劇花組のグランド・ラメント「蒼月抄(そうげつしょう)―平家終焉の契り―」の新人公演が12日、兵庫・宝塚市の宝塚大劇場で上演された。

 2020年入団の第106期生で、6年目の鏡星珠(かがみ・せいじゅ)が新人公演初主演を務めた。

平安時代末期。平家最後の総大将・平知盛(本役・永久輝せあ)を力強くも、はかなげに演じた鏡は「この2500人というお客様の中で真ん中を務めさせていただくということの覚悟と責任というのを改めて、そして初めて実感として感じさせていただき、難しさと神聖さをすごく感じました」と初々しく振り返った。

 鏡はこの日の朝に、トップスターの永久輝(とわき)せあから「心に空気穴を通して、いかに大きくたゆたえるか」と、視野を広く持つことをアドバイスされたことを明かした。日本物の立ち回りも初めての経験。「改めていろいろな人と手を交えるということが楽しくもあり、でもすごく難しくもあり、研究しがいがあるなと感じております」と、ほほ笑んだ。

 妻の明子(本役・星空美咲)を、23年入団の109期生・翠笙芹南(すいしょう・せりな)が初ヒロインで好演。「一人の女性から母になり、そして息子を失ってという大きな変化を理解して落とし込むというのが難しく、でも体験したことのないことを考えられるというのが、すごく楽しくも思いました」と充実感をにじませた。

 鏡は5月7日の東京新人公演に向けて「向き合える課題をたくさん見つけて精進し、知盛と向き合い続けていきたい」と意欲を語った。

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