◇J2・J3百年構想リーグ地域Lラウンド第6節 札幌1ー0磐田(14日・ヤマハスタジアム)

 磐田戦は何より90分で初めて勝てたことが素晴らしかった。前節までと違ったのはボールを追い越す選手が多かったこと。

通らない場面も多々ありはしたがワンツーの意識も高く、何度も見せたことで相手を引かせ、バイタルをうまく使うことができた。パスもいつものように横ではなく、斜めや裏へのボールが増え、サイドを生かせていた。

 守備でもプレスバックから何度もボールを奪うシーンがあった。それは切り替え早く守れていた証拠。上位にいるチームはそこをやりつつ、90分間を戦えている。札幌もこの試合くらいやれれば、どんな相手でもある程度は戦っていける。

 ボランチで初先発した新人の川原が、今後の可能性を感じさせてくれた。まだプロのスピードに慣れていないのか、少しプレーに遅さはあるが、まずタフに戦える。ボールのない時、バランスを取りながらスムーズに動き、ピンチの時は顔を出し、チャンスの時にはつなぎ役ができる。派手さがめちゃめちゃある訳ではないが、彼のように全体を考えて動ける選手が出て来たのは、収穫といえる。

 この勝利から更に上昇するためには「覚悟」を持つことが必要。守ってくるチームと戦った時、相手に合わせるように走れなくなってしまうのが札幌の課題。

それなら引いてきたチームにはまずミドルを打ってこじ開けるとか、サイドからクロスを上げ続けるとかで良い。中途半端にのらりくらりとつないでいては、どこかでつかまってしまう。

 追い抜く動きをした選手には多少ラフなボールでも出して使っていかないと「また出てこないんだ」となり、どんどん走らなくなってしまうもの。何度も繰り返し、相手に「こうやってきた」と思わせれば、引かせたりバランスを崩させたりもできる。徹底する覚悟を決めることで、視界は変えられる。(吉原 宏太、1996~99年札幌FW)

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