◆WBC 準決勝 イタリア2―4ベネズエラ(16日・米フロリダ州マイアミ=ローンデポパーク)

 イタリアがベネズエラに7回に逆転を許し、敗退が決まった。1次ラウンドでは優勝候補の米国を破るなど、今大会で唯一無敗のまま同国初の4強進出を果たしたが、ついに快進撃が止まった。

 押し出しなどで2回に2点を先取。1-2で迎えた7回に2番手ロレンゼン(ロッキーズ)が2死一塁から4連打を許し、逆転された。本塁打を放った際に、ベンチでエスプレッソを飲むセレブレーションでも話題を呼んだが、この試合でアーチは生まれず、5安打に封じられた。

 イタリアのセルベリ監督は記者会見の一言目で「我々はもうシンデレラではない」と語った。「だが若い選手たちがいる。彼らは次も参加することになる。今日彼らが経験したこと、球場のあのものすごい歓声、それは彼らの人生の残りの時間ずっと持ち続ける経験になる。そして私のチームは素晴らしかった。ファンタスティックだった。友人の集まりのようなチームで、お互いを支え合う選手たちだった。162試合、そのようなチームを持てたらいいのにと思うくらいに」と思いの丈を語り、ともに戦ったナインをねぎらった。

 「私は選手たちにこう伝えた。

君たちこそがこの大会のチャンピオンだ、と。誰も彼らがここまでやるとは思っていなかった」。サッカーの国では連日、野球のアズーリ(青、代表チームの愛称)の活躍が報じられていた。「彼らはイタリアを変えた。もう一つのスポーツを地図の上にのせた。多くの人がこの試合を見ていた。真夜中にだ。スーパースターだらけのチームとの試合を、700万人が見ていた。彼らはよく戦った。誇りに思っている」と歴史的な偉業だったと強調した。

 記者会見後には入れ替わりになったベネズエラ監督と入り口近くで言葉を交わし、ハグを交わした指揮官。決勝戦を前に魔法は解けてしまったが、WBCという舞台の主役を堂々と演じきり、幕は閉じた。

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