J2藤枝は21日のアウェー福島戦に向け、17日に焼津市内で調整した。前節(14日)の大宮戦(2―1)でJリーグデビューを果たしたGK栗栖汰志(19)が、次節こそクリーンシートを誓った。

 柏ユース出身で加入2年目の栗栖は、正守護神の北村海チディに代わって出場。これまでベンチ入りも果たせていなかった中での抜てきだった。EAST―Bグループ5位の藤枝に対し、対戦時点で2位で昨季のJ1昇格プレーオフに出場している”格上”の大宮相手にピッチに立った。「技術というより、自分の武器であるメンタルの部分を出そうと思った。デビュー戦だからと意識せず、チャレンジしていこうと。相手サポーターのブーイングも気にならなかったので、自分の良さが出たのかな」とはにかんだ。20本のシュートを浴びながらも、182センチの体を張り、クロスボールへの飛び出しなど“攻めの意識”を見せた。1失点に抑え、チームの3連勝に貢献。試合後には多くの祝福メッセージが届いたという。「プロになった時以上に連絡をもらいましたね」と笑顔で振り返った。 試合前には、柏ユース時代に指導を受けた藤田優人氏(現柏メソッドダイレクター兼U18デベロップメントコーチ)と堀江健太氏(JFL沼津GKコーチ)に連絡。「自分らしく、消極的なプレーより思い切ってやった方がいい」と背中を押された。

「デビュー戦は人生で一回。何もやらずに後悔するより、やった方がいい」と気持ちを切り替え、憧れていた舞台に立った。さらに、昨季ともにプレーした六反勇治からも「全ての時間を楽しめ。楽しむ準備と覚悟を持っていれば全ての道が開ける」と言葉を掛けられたといい、「楽しんでプレーできた」と振り返った。

 仲間への感謝も忘れない。「自分がデビュー戦だったので、勝たせてやろうという思いをアニキたちから感じた。今回は引っ張ってもらったけど、キーパーはチームを引っ張る立場。次は自分が引っ張れるようにしたい」と人間的な成長も誓った。槙野智章監督は19歳のGKを格上の大宮戦で起用した理由について「あえて難しい状況で出すことで、パーンと伸びたり、びっくりするくらい変わることがある。そうなってくれればいいと思っていた」と明かした。次節はアウェー福島戦。「(前節は)1失点してしまったので、次は絶対にクリーンシートでいきたい」と目を輝かせた栗栖。

若き守護神が、チームの連勝をさらに伸ばす。(伊藤明日香)

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