◆オープン戦 巨人8―0ヤクルト(18日・東京ドーム)

 豪快なスイングから放たれた巨人のボビー・ダルベック内野手(30)の打球が一直線に伸びていった。1―0の6回先頭。

田口の外寄りのフォークを振り抜いた。打球は右中間スタンドに飛び込むオープン戦2号ソロ。打球速度168キロ、飛距離122メートルの豪快な一発に大歓声が降り注ぐ中、悠然とダイヤモンドを一周し「活躍できたことをうれしく思います」とはにかんだ。

 持ち前のパワフルな打撃が本格的に開花してきた。「4番・DH」で先発。まずは初回2死一塁から先発・奥川の直球を右前打。さらに4回先頭でも右翼線に二塁打を放ち先制点につなげるなど初の“猛打賞”。「しっかりボールを見て、結果より多くの情報を得てシーズンに臨めるように準備している」と語っていた助っ人の、エンジンが温まってきた。

 放った安打は全て右方向で「外角の球は逆らわずに逆方向に運んだ」と語る。「直球に関しては基本的に右中間に打ち返す意識で臨んでいる」と日本人投手に素早く対応するために、まずは流し打ちを意識。フリー打撃でもしっかりと球を引きつけて、打球を飛ばした。阿部監督も「いろんなことを試しているのが分かる。

シーズンに向けて今は準備段階だと思うので」とねぎらった。

 本拠でのプレーを楽しんでいる。19年のプレミア12では米国代表として東京Dでプレー。「素晴らしい雰囲気の球場。歴史もあるし米国代表としてプレーできたことはとても光栄でした」と振り返る。時は流れ、G党の歓声に迎え入れられた。「巨人軍の一員として東京ドームを本拠地と呼べることはすごく意気に感じている」と早くも巨人愛を口にした。指揮官は4番の条件について「自分が死んでも(犠牲になっても)打点を稼げる人ですよね。そういう打者を選びたい」と期待を込める。芽生えたチームへの思いを胸に、シーズンを戦い抜く。(水上 智恵)

◆高木豊Point

 ダルベックは、決して目いっぱい振るのではない。「いいポイントで打てば入る」と分かっているんだと思う。

内角を攻められて、意識しすぎて外角が見えなくなる新外国人をたくさん見てきたけど、違うね。表情を見ても決して熱くなりすぎない。今の時期は右方向と、自分の形を徹底しているのがいい。

 昨季、パ・リーグ2冠の日本ハム・レイエスも来日1年目の24年は慣れるのに半年はかかった。日本の野球を知り、打ち方をアレンジしてスタイルを築いた。ダルベックもまずはこのままを継続してほしい。(スポーツ報知評論家・高木 豊)

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