過去には「また逢う日まで」(尾崎紀世彦)、「ルビーの指環」(寺尾聰)、「恋」(星野源)などの名曲が選ばれてきたセンバツ甲子園大会開会式の入場行進曲。今年は5人組ダンスボーカルグループ「M!LK(ミルク)」の「イイじゃん」が春の幕開けを彩った。

同曲の作詞作曲者の一人、岡嶋かな多さんは19日、甲子園のネット裏で入場行進を見守った。スポーツ報知の取材に、胸いっぱいの思いを明かした。(編集委員・加藤弘士)

 入場行進を先導した音楽隊が、親指を立てる社会現象にもなった「今日ビジュイイじゃん」の振り付けポーズを披露する遊び心を発揮した。同曲の採用が発表された際には「どうアレンジするんだ?」と話題になっていたが、重厚感あふれる壮大な編曲はSNS上でも大好評だった。

 客席から見届けた岡嶋さんの耳には、どう聞こえたのだろうか。

 「感動しました! アレンジもすごく素敵にしていただいて、サビが結構トリッキーなんじゃないかなと思ったんですけど、サビもすごくかっこよくしていただいて。からの、復帰の間奏の部分とか、あとはアウトロで結構、メロディーが折り重なったりするんですけど、そのあたりもすごく素敵にアレンジしていただいて、演奏いただいて。それに合わせて選手の皆さんが誇らしそうに行進している姿を見て、本当に胸打たれて…現地で見られて良かったです」

 「イイじゃん」は昨年3月にリリースされると、主に10代を中心にSNSで流行し、世代を超えた人気を呼んだ。「2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞」のノミネート語30で、歌詞の「ビジュイイじゃん」が選出されたことも記憶に新しい。紅白歌合戦では、大みそかのニッポンに元気をもたらした。リリースから1年後、センバツ行進曲になる未来は予想できたのだろうか。

 「全く全く、です(笑)。

ひたすらいい曲になることを、ただただ意識して作っていましたので。こんな展開になるとは思っていませんでした。でも一緒に作詞・作曲をしたHayato Yamamotoも私も、2人とも野球をやった経験があるんです。私は小学校までですが、私の夫も元・高校球児だったので、野球に縁のある人生を送っていて。母は阪神ファンで。こんな歴史のある場所で、自分が書いたメロディーをこうやって演奏して下さり、行進していただけるとは…名誉の極みでした」

 開会式に続き、第1試合の帝京・沖縄尚学戦の手に汗握る攻防も堪能した岡嶋さん。この日、聖地から得た熱情の数々も、今後の創作活動の糧になっていくに違いない。

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