◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 1月から巨人担当になった。異動を聞いた時は、うれしさと同時に「こんな私に務まるのか」と不安が襲ってきた。

最初に任されたのはルーキーの取材。昨年までアマチュア野球を担当していたため、幸いにも知っている選手がほとんどだった。中でも育成ドラフト1位の冨重英二郎投手(24)=BC神奈川=は、記憶に残る選手の一人だ。

 東海大相模から国際武道大を経て、社会人チーム「バイタルネット」に入社。登板機会に恵まれなかったことから退社を決意し、NPB入りを目指すために地元・神奈川の独立チームに入団して努力を重ねていた。はい上がろうとする姿勢は、数々の選手を取材してきた中でも特に思い入れがあった。ドラフト会議で指名されたときは、自分のことのようにうれしかった。巨人の取材先であいさつすると「覚えていますよ」とさわやかに笑っていた。

 入団後は育成ながらも存在をアピール。3月6日に2軍、3軍紅白戦で初めて実戦に出場すると、10日のソフトバンクとのオープン戦で早速1軍デビュー。「緊張しかなかった」と先頭に四球を与えたが、1回0封で結果を残した。

 今回はスポットでの1軍参加だったため、14日からは再び2軍に合流。

「いい経験になりました。1軍の空気感を味わえただけで変われたと感じています」。そう語る左腕の表情は、これまでよりも引き締まっていて、頼もしかった。いつか満員の東京ドームで投げる日が来たら、彼の良さを存分に伝えられるような記事を書きたい。(巨人担当・北村優衣)

 ◆北村 優衣(きたむら・ゆい) 2025年入社。笑顔と元気がモットー。

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