2026年4月に導入される共同親権制度を前に、当事者となり得る層の認識と本音のギャップが浮き彫りになっている。株式会社リライフテクノロジーが子どもを持つ既婚者500人を対象に実施した調査では、制度の内容まで理解している人は18%にとどまり、約半数が「初めて知った」と回答した。

 一方で、仮に離婚する場合の親権については「共同親権を選びたい」が37.4%と最多。「単独親権(自分)」は15.4%、「相手」は6.8%にとどまり、共同での養育を望む意識の広がりがうかがえる。理由としては「子どもが両方の親と関係を保てるから」が83.4%と圧倒的だった。

 しかし、理想と現実の間には壁もある。離婚後に元配偶者と協力関係を築けるかという問いに対し、「あまり築けない」16.0%、「全く築けない」6.4%と、計22.4%が否定的に回答。特に障壁として挙がったのは「感情的な対立」(39.3%)で、「コミュニケーションが取れない」(29.5%)、「お金の問題」(27.7%)なども続いた。

 共同親権では、教育や医療など子どもに関する重要事項を父母双方で決める必要があり、離婚後も継続的な対話が前提となる。だが感情面の対立が残るケースでは、その前提自体が難しい現実も見える。厚生労働省によると、2024年の離婚件数は18万5895組と前年より増加しており、制度施行後の運用には現場レベルでの課題が想定される。

 こうした中、第三者を介して話し合いを進めるオンライン紛争解決手続(ODR)への関心も高まりつつある。対面での衝突を避けながら合意形成を目指す手段として、制度を支える対話のインフラが問われ始めている。

編集部おすすめ