歌舞伎俳優の8代目尾上菊五郎、6代目尾上菊之助の親子が26日、東京・丸の内の日本外国特派員協会で記者会見を行い、海外メディアに歌舞伎をアピールした。

 菊五郎は昨年5月に襲名した「尾上菊五郎」の名跡について、海外の記者を意識して「私にとって、エベレストのような名前です」と世界最高峰の山に例えて表現。

「これまで丑之助、菊之助として、その大きな名前を端から眺めている気持ちでした。襲名することになり、眺めている状況から、山を登るために一歩踏み出しました。その一歩一歩が重い。お練りでの声援や襲名してからの劇場の声援、それによって、重い一歩を踏みしめて、エベレストを登り始めたところです」と現在の心境を明かした。

 約300年の歴史がある音羽屋の伝統を継承する立場について「受け継ぐということは、歴代がつくってきた魂、責任を自分が背負うこと。過去からいただいたものを現代で生かして発展させ、後世に伝えていくのが、歌舞伎役者の責任です」と思いを告白。「声援に背中を押されて一歩一歩、進んでいます」と気を引き締めた。

 世襲が一般的な歌舞伎界において「後継者が限られていることに危機感は感じないのか?」と質問され、門閥外でも国立劇場の養成所で修業して歌舞伎俳優になる道があることを説明。「広く開かれた歌舞伎として、興味のある方は養成所や目指している師匠の門をたたいていただきたい。歌舞伎界一丸となって作っていきたいという気持ちです」と歌舞伎界の将来像を思い描いた。

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