◆第33回マーチS・G3(3月29日、中山競馬場・ダート1800メートル)

 第33回マーチS・G3(29日、中山)で重賞初制覇を狙う原田和真騎手=美浦・フリー=が、愛着の深いチュウワクリスエス(牡4歳、美浦・栗田徹厩舎、父ルヴァンスレーヴ)とのコンビで“恩返し”に燃えている。同馬を管理する栗田調教師とは調教の手伝いを依頼されたことから縁が始まり、自身のJRA通算全60勝のうち、厩舎別最多の10勝をマーク。

「僕が2、3年目の頃から手伝っていて、長い付き合いです。これまで(G1・3勝の)タイトルホルダーなど厩舎の代表馬の調教にも乗せてもらっていますが、そこに自分も名を連ねたい」と意気込む。

 現役時にダートの短距離で3勝を挙げた母チュウワベイビーをはじめ、きょうだい3頭も栗田師が手がけており、オープン入りを果たせた同馬は陣営にとって思い入れのある存在だ。前走のアレキサンドライトS(3勝クラス)は、好位2番手から3馬身半差をつける横綱相撲の快勝。ゴール後に思わず右手を振り上げたが、スタンドとは逆サイドだった。「ガッツポーズをする方向を間違えてしまいました」と、苦笑交じりに振り返るほどうれしい白星だった。

 これまで主戦として全11戦のうち7戦(うち2勝)で手綱を執り、この中間も熱心に調教をつけている。25日の美浦・Wコースでの最終追い切りは、5ハロン68秒3―11秒7を馬なりでマーク。「馬自身がどんどん成長していっているので、能力を発揮できればチャンスはある。前走が強かったし、クラスが上がったここでも」と色気は十分だ。

 鞍上は重賞に過去18度挑戦して、プリンスリターンで挑んだ20年のシンザン記念では首差2着と悔しい思いをしている。「今でも夢に出てきますからね…。

自分の実力不足でした」と脳裏に焼き付いており、もちろん向上心の糧にしてきた。あとは結果で報いるだけだ。(坂本 達洋)

 ◆原田 和真(はらだ・かずま)1994年1月15日生まれ。大阪府出身。12年3月に美浦・天間昭一厩舎からデビューして、同月10日の中山2R(カシノアポロン)でJRA初勝利。14年6月にフリーとなる。JRA通算2626戦60勝。身長165センチ、体重49キロ。血液型AB。

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