第29回鶴屋南北戯曲賞(主催・光文文化財団)が26日、東京・帝国ホテルで行われ、阪神・淡路大震災(95年)を扱った「明日を落としても」で受賞したピンク地底人3号さんが出席し、あいさつした。

 「本当に大きなプレッシャーの中、書き上げた作品でした。

僕ひとりの力じゃ書けず、劇作家の先人たちの知恵をお借りし、受け取りながら書いています」と振り返った上で、「自分に子どもができてから、何かを渡していかないと、とも思うようになった。僕が未来の演劇界に劇作家として何が残せるかは分からないが、戯曲を書き続け、その戯曲が未来の劇作家の作品の一部になることを夢見ています」なとど語った。

 3号さんは1982年、京都府生まれで同志社大文学部を卒業。元納棺師の経験があり、独特の死生観はこれまでの作品にも反映されてきた。また昨年「カンザキさん」(集英社)で小説家としてもデビューし、第47回野間文芸新人賞を受賞。演劇、文学と2つの世界で期待される注目の人物だ。

 鶴屋南北戯曲賞はその年に上演された日本語による新作戯曲が対象で、現役の演劇記者により選考。シエラザード像と副賞200万円が贈られる。

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