高松宮記念追い切り(26日・栗東トレセン)

 春G1の開幕戦、第56回高松宮記念(29日、中京)の出走馬が26日、確定した。昨年の3歳マイル王パンジャタワーはこの日、栗東・坂路で追い切り、サウジアラビア遠征帰りでも仕上がりの良さをアピールした。

 うなっていた。パンジャタワーの最終追い切りは栗東・坂路を単走。全体時計は55秒4と正直、全く目立たない。しかし、全く無理をすることなく、力強い脚取りで急勾配をグイグイと上がっていくラスト1ハロンのインパクトが強烈だった。涼しい顔で出した時計は11秒9。パンと張り詰めた馬体からも、力を出せる仕上がりが伝わった。

 「少し右に、もたれたり、手前を替えない面もありましたが、最後の1ハロンはさすがだなと思える動きでしたし、回転数を感じました」と松山は冷静に振り返った。今回は2月のサウジアラビア遠征から輸入検疫、着地検査を経て、栗東へ帰厩できたのが今月18日。翌19日に早くも1週前追い切りを行ったが、少し力みがあった。そこで22日にも坂路で51秒6―11秒9。「日曜(22日)にしっかりやってから、グンと上向いてきました」と橋口調教師は“スパイス”を利かせた調整を満足そうに説明した。

 貴重な経験が進化を生む。

今春の中東だけではなく、昨秋は豪州遠征。橋口調教師は「行くたびに大人になっています。体はよりスプリンターのようにしっかりしてきましたし、精神面でもオンとオフが利くようになってきました」と語る。ほぼ10日競馬となる今回の参戦も、サウジへの遠征前から決まっていたこと。心身両面でタフだからこそ組まれたローテだ。

 追い切り3本で仕上げる異例の調整過程になったが、トレーナーは言い切った。「しまいはいい動きでしたし、力を出せる状態にあると思います」。G1参戦は3歳マイル王に輝いた昨年のNHKマイルC以来。成長を遂げた姿で大一番へ打って出る。(山本 武志)

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