◆センバツ第9日 ▽準々決勝 智弁学園12―8花咲徳栄(27日・甲子園

 智弁学園が8点差をはね返す歴史的勝利で、10年ぶり3度目の準決勝進出を決めた。

 1回戦と2回戦で完投したエースの杉本真滉(3年)はベンチスタート。

先発は公式戦初登板の田川璃空(3年)に託した。3人の投手をつないだが、2回表を終えて0―8。そこから驚異的な反撃を見せた。

 裏の攻撃で1点を返し、3回から杉本を投入。直後の3回の攻撃で3点を奪い、4回に逢坂悠誠一塁手(2年)の2点二塁打で一気に2点差に迫った。5回に1点差として、なおも2死一、三塁で志村叶大二塁手(3年)が右中間へ逆転2点二塁打。杉本は7回無失点の好リリーフを見せた。

 甲子園での8点差からの逆転勝ちは、1997年夏の1回戦・市船橋17-10文徳、2014年夏1回戦・大垣日大12ー10藤代の8点差に並ぶ、最大得点差タイの逆転劇となった。センバツでは過去3度の7点差を上回る史上最大。甲子園通算30勝目を挙げた小坂将商監督も「鳥肌が立ちました」と驚いた。

 多少の失点は覚悟。それでも「0―8は、まったく想定していなかった。

何をしてもダメ。どないしよか、と思いました」と正直に認めた。大敗の経験がないチームの意気消沈を危惧し「何とか諦めさせないように」と声かけ。「野球が大雑把にならないように。1点ずつ返せば、球場の雰囲気が変わるから」と鼓舞した。

 杉本の投入は「ここで流れが変わらなかったら、負けゲームだと思った」と振り返ったが、見事に一変。4点差としたところで「いけるんちゃうか」と感じたという。そこからは「これは一気にいかないと。8―8ではダメ」と勢いのまま。「5回で逆転は、まさか。なかなかやる子たちですね」とたたえた。

 1、2回戦は杉本が好投。

試合前から「きょうは野手が頑張ろう」と伝えていたが、想像以上の底力で打席に立った選手は全員が安打を放った。

 劇的な勝利で、智弁学園は春夏を通じて甲子園通算50勝の節目に到達した。勢いそのままに29日の準決勝で中京大中京と対戦する。

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