◆米大リーグ ドジャース8―2ダイヤモンドバックス(26日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・山本由伸投手(27)が26日(日本時間27日)、開幕戦の本拠地・Dバックス戦に先発し、6回5安打2失点、6奪三振の好投を見せて勝利投手になり、ナ・リーグ史上初のワールドシリーズ(WS)3連覇へ好発進を切った。日本人投手で2年連続開幕戦で白星を挙げるのは史上初。

 まだ余力はあるようだった。2点リードの6回2死、山本は前の打席で2ランを浴びたペルドモから低めのスプリットで空振り三振。逆転してもらった直後を3者凡退に抑えて、涼しい顔でベンチに戻ると、ロバーツ監督と熱いハグを交わした。

 両軍無得点の4回、ペルドモに甘く入った直球を右翼席に運ばれて先取点を献上も6回2失点。直球とスプリットを中心に日本人では初となる2年連続開幕勝利を挙げ「初戦を勝てたのはすごくいいこと。先制ホームランを許してしまいましたけど、しっかり切り替えて、どんどんよくなった」と、冷静に振り返った。

 誰もが認める存在になったからこそ「山本メソッド」が輪を広げている。右腕はウェートトレを行わず、独自のトレーニングを続けて体を作り上げてきた。時には批判されることもあったが、昨季のWSで中0日登板など大車輪の活躍をして証明した。高橋(中日)や北山(日本ハム)ら侍ジャパンでも浸透。さらにドジャースでは内野手のベッツが弟子入り。連日、試合前にやり投げトレーニングを行う。

山本の個人トレーナーを務める矢田修さん(67)もその吸収力に「すごくよくなっている」と目を細めた。

 この日は95球。開幕直後は投球数を抑える傾向にあるが、メジャーですでに行われた12試合で投げた投手のうち、ブラウン(アストロズ)の102球に次ぐ2番目。昨季WSまでフル回転し、WBCにも出場も、愚直にトレーニングを続けてきたからこそ、強さがある。昨季引退し、この日解説デビューした通算223勝のカーショーも山本信者の一人。中継内でも絶賛され、山本は「いつもすごい褒めてくれる。すごくうれしし、また頑張ろうと思えます」と感謝した。

 ドジャースの3連覇だけでなく日本人史上初となるサイ・ヤング賞の期待も高まる。どんな試合でも一喜一憂しない右腕は「すごい盛り上がりでしたし、またロスのファンの皆さんの前に戻ってこられてすごくうれしい。ホッとする気持ちはありますけど、これからなので頑張りたい」と、気を引き締め直した。昨季のWS優勝を記念して、金色をあしらった特別ユニホームを着用した開幕戦。マウンドに立つ背番号18はより輝いて見えた。

(安藤 宏太)

 〇…山本は、初回にいきなり自動ボール・ストライク判定システム(ABS)で判定が覆った。初回1死で2ストライクからの3球目のカットボールがストライク判定で一度は見逃し三振となったが、打者のキャロルがヘルメットをたたいて「ロボット審判」の判定を要求。わずかにストライクゾーンを外れており、ボールとなった。その後、左飛に抑えた山本は「もちろん不利になったり有利になったりはあると思いますけど、正しいジャッジをしてもらえるというのは、すごい僕は好きだなと思います」と話した。

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