◆JERAセ・リーグ 巨人3―1阪神(27日・東京ドーム)

 魂のこもったキャベッジの打球が一直線に伸びた。オレンジのタオルがいくつも揺れる右翼席へ飛び込むと、雄たけびを上げながらガッツポーズでダイヤモンドを一周した。

衝撃の開幕先頭弾に東京Dはお祭り騒ぎだった。ベンチ前でお決まりの弓矢ポーズを決め「最高の気分。すばらしい感触でした。ファンの皆さんの大歓声に後押しされて打てた一本だと思います」と柔らかな笑みを浮かべた。

 初回先頭。阪神・村上の2球目、144キロ直球を弾丸ライナーで運んだ。打球速度151キロ、飛距離111メートルの初回先頭打者アーチは26年のプロ野球第1号。07年の高橋由伸以来となる球団4本目。2年連続となる開幕戦弾を含む2安打をマークした頼れる助っ人は、報道陣からWBCで先頭打者弾の大谷翔平ドジャース)のようだと声をかけられると「お褒めの言葉にあずかりましてありがとうございます!」とニッコリ。エンゼルス時代に同僚だった“友人”にも負けない豪快な一発だった。

 期待に応えた。球団では1994年のグラッデン以来32年ぶりに外国人選手の開幕1番に抜てきされた。

「監督が自信を持って送り出してくれるというのはすごくありがたい話ですし、自信になる」と意気揚々と打席へ向かった。昨年9打数無安打5三振だった天敵右腕からの一発にも「村上投手は器用な投手なので、積極的に仕掛けていった」と昨季からの進化を示した。

 4回に1号ソロを放ったダルベックとはベンチで笑顔でたたえ合った。パフォーマンスなど目立つことが大好きなキャベッジに対して、ダルベックはクールで物静か。性格は違うが「いつも投手の特徴やタイミングの合わせ方を話している。良き友人です」と語る。「お互い助け合って日頃からともにプレーしています」とアベック弾も喜んだ。

 開幕前日の26日には自身のインスタグラムに「Feels like Christmas Eve」(クリスマスイブのような気分だ)と添えて写真を投稿。「開幕戦はお祭りと一緒ですので」と、プレゼントを待つ子どものようにワクワクしながら待ち望んでたプロ野球開幕。「世界一のファンだと思っている」と愛するG党へ、今季への期待が一気に膨らむ一発を贈った。(水上 智恵)

 ◆記録メモ キャベッジ(巨)、牧(D)が開幕戦で初回先頭打者本塁打。開幕戦の初回先頭打者本塁打は、21年辰己(楽=裏)以来20、21本目(表6、裏15本目)。

同じ年に2本は初めて。セでは11年マートン(神)以来11、12本目(表3、裏8、9本目)。外国人は、54年レインズ(阪急)、56年与那嶺要(巨)、11年マートンに次いでキャベッジが4人目(巨人助っ人2人目)。巨人打者では56年与那嶺(裏)、03年清水隆行(裏)、07年高橋由伸(表)に次いで4本目となった。

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