◆米大リーグ ブルージェイズ3X―2アスレチックス(27日、カナダ・トロント=ロジャーズセンター)

 ブルージェイズのシュナイダー監督が岡本和真内野手(29)のデビュー戦マルチ安打という素晴らしい船出に形相を崩した。

 7回の初安打は外角のボールを救うように左前に運んだ技あり打。

9回にサヨナラ勝ちの口火を切ったのは、高めの外角球を逆方向の右前へ。ともにカウントを追い込まれながらも、落ち着いて自分の仕事をこなした。

 「彼は優れた打者。(日本で)毎年、本塁打を30本以上打っていればパワーが注目されがちだが、彼はブラディ(ゲレロ)のようにパワーヒッターである前に、まず好打者だ。投手の投げる球をうまく利用し、我々のスタイルに合わせてチャンスがあれば積極的に打ちにいくし、2ストライクと追い込まれたらやるべきことをやる。本当に彼の活躍がうれしい。緊張もあったと思うけど、自分のプレーを貫きつつ、我々のプレースタイルを理解していることに感心した」と指揮官。主砲ゲレロをほうふつとさせるパフォーマンスを絶賛し、1試合目からチームの“攻撃の哲学”を実践した姿に、プレーヤーとしての知性を感じているようだ。

 その片鱗は5回の2打席目の四球にも顕著に現れた。追い込まれからファウルでしのぎつつ、しっかりボール球を見極めたメジャー初出塁。「しっかりとバットに当てながら、相手に8球を投げさせて流れをつくった」と、しぶとい選球眼も指揮官の目には頼もしく映る。

 シュナイダー監督は打者をパワー派、コンタクト派、両方を併せ持つタイプの3種類にイメージし、その個性をジグザグに組み合わせて打線を構築するのが理想だという。

岡本は両方派。「二塁打や本塁打で得点圏に進む日があれば、コンタクト重視の日もあるでしょう。打線の並び方に応じて役割を果たしていく。つまり、スプリンガーとゲレロの前後で、パワー派とコンタクト派が分散していること。それは非常に手強い打線になる」

 2回のメジャー初打席は、相手先発のセベリーノに5球連続直球で攻められて空振り三振だったが、「セビーが98マイル(約157・7キロ)の球を投げ込んでいたのは、いわばメジャーへの洗礼みたいなもの。でも、試合が進むに連れて落ち着いていた。5回の得点の起点となり、最後(9回)は、後続にうまくつないでくれた。まだ1試合だけど、彼はこのチームになじむし、いいスタートを切ったと思う」とシュナイダー監督。チームが求める打線に最高のフィット感を証明した「7番・岡本」の前途に、大きな手応えを感じていた。

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