◆JERAセ・リーグ 巨人0―2阪神(28日・東京ドーム)

 全力で仕留めにいった。巨人のドラフト2位・田和廉投手(22)=早大=は迷わず3球勝負を挑んだ。

プロ初登板の9回1死。内角低めに沈むシンカーで近本にバットを振らせた。先頭から2者連続三振。通算1093安打を誇る虎のリードオフマンを封じ「得意球で空振りが奪えてよかった」と大きく息を吐いた。

 開幕2戦目での1軍デビュー。初めて上がった東京Dのマウンドで無安打0封、最速149キロと力を示した。2死からの与四球は猛省したが、最後は主軸の森下を三ゴロ。先輩たちから初登板は誰もが緊張すると聞いていただけに「緊張した中で、どれだけパフォーマンスを発揮できるか楽しみだった」と気持ちの強さが光った。

 甲子園が舞台だった8日の阪神とのオープン戦は1回2安打1失点。敵地の大応援を肌で感じた。この日は「巨人の声援の方が大きく聞こえたので本当に力になった。今振り返ると、甲子園で放れたのも大きな経験だった」。

伝統の一戦でのリベンジが一つ自信につながった。

 オープン戦の防御率11・25で一度2軍に降格したが、4戦連続無失点と結果を残して開幕5日前に昇格。滑り込みで1軍切符をつかんだ。スタンドの招待席には日本ハム・清宮幸の弟で、大学時代同期だった福太郎さんらが観戦。打たれるわけにはいかなかった。

 ドラ1竹丸は、球団初の新人開幕投手勝利。その勢いに続き、MAX152キロの変則右腕は0封デビュー。「山城にプレッシャーを与えるわけじゃないけど、いい投球をして頑張ってほしい」。3戦目にプロ初先発する仲間へ、いい流れでバトンをつないだ。(堀内 啓太)

清水隆行Point ドラフト2位の田和が、1イニングを2奪三振無失点の好投を見せた。まず、いいスタートを切れたことがすべてだろう。プロ初登板でもちろん緊張もあっただろう。

その中でゼロに抑えられたことは、より落ち着いて登板できる次戦につながる。近本を空振り三振に仕留めたシンカーは本人も自信を持っているようで、独特の軌道を描いていて面白い。この球の精度をより高めて思い通りに操れるようになり、打者が頭に入れなきゃいけなくなる球になれば、より他の球種も生きるし、優位に勝負を運べるようになるだろう。(野球評論家・清水 隆行)

 ◆田和 廉(たわ・れん)2003年5月2日、京都府生まれ。22歳。伏見板橋小2年時に伏見桃山クラブで野球を始め、伏見中時代は京都ベアーズに所属。早実では1年夏からベンチ入りも甲子園出場なし。早大2年春にリーグ戦デビューし、通算29登板で2勝1敗、防御率2.08。183センチ、87キロ。右投右打。推定年俸1200万円。背番号30。

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